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エムバペ記録ずくめ2発!ペレに並ぶ“最速”W杯7号で16強一番乗り 仏主将「彼はファンタスティック」

[ 2022年11月27日 16:40 ]

W杯カタール大会1次リーグD組   フランス2―1デンマーク ( 2022年11月26日    スタジアム974 )

<フランス・デンマーク>後半、先制ゴールを決めたフランス代表エムバペ(ロイター)

 連覇を狙うフランスは26日、1次リーグD組第2戦でデンマークを2―1で破り、決勝トーナメント一番乗りを果たした。エースFWキリアン・エムバペ(23=パリSG)が、後半41分の決勝弾を含む2ゴールの活躍。W杯通算得点を早くも7とするなど記録ずくめのゴールで、10年南アフリカ大会から続いた前回王者が1次リーグで敗退する“ジンクス”も打ち破った。 

 絶対エースの独断場だった。前半は鳴りを潜めていたエムバペだが、後半から一気にエンジン全開。12分に強烈な左足シュートを放つと、その4分後だ。T・エルナンデスにボールを預けてエリア内に侵入し、リターンを右足で押し込んで先制点を決めた。さらに同点に追いつかれたあとの後半41分には、グリーズマンの右からの左足クロスに飛び込み、右太ももで押し込んで決勝弾。チームを16強に導き、自身のインスタグラムに「突破!!!」と喜びをつづった。

 前回王者は、10年南アフリカ大会のイタリア、14年ブラジル大会のスペイン、18年ロシア大会のドイツと、過去3大会連続で1次リーグ敗退。自国開催の98年に初優勝を飾ったフランスも、02年日韓大会では1勝もできずに敗退していた。だが、そんなジンクスもエムバペには関係なかった。対デンマークは今年6月と9月の欧州ネーションズリーグで2連敗を喫していたが、こちらの負の連鎖も断ち切った。

 これでW杯は通算7得点。25歳未満の到達は、サッカーの王様ペレに並ぶ記録だ。さらに今大会も2戦3発。母国の2度目のW杯制覇に貢献した前回大会の4得点に続く2大会連続3発以上で、ペレ、ジーコに並ぶなど、早くも伝説の領域に近づいてきた。

 そんなエムバペにはチームメートも脱帽した。DFバランが「キリアン(エムバペ)は違いを見せられる選手だ」と目を細めれば、GKロリス主将も「みんなそれぞれの役割を果たしているが、彼はファンタスティックだ。我々が勝ち進むには、彼の力が必要」と絶賛した。過去W杯で連覇を達成したのは、34年、38年大会のイタリア、58年、62年のブラジルのみ。この試合で今大会の全選手中最速となる時速35・2キロマークした快足ストライカーが、史上3カ国目の偉業へとチームをけん引する。

 <エムバペがこの日マークした主な記録>

 ☆W杯通算7得点 フランス代表では6得点のティエリ・アンリを抜き単独2位に浮上した。同国トップはジュスト・フォンティーヌの13得点。なお25歳未満での到達はペレ(ブラジル)に続いて2人目。

 ☆W杯2大会連続3得点以上 2大会連続3ゴール以上はペレ、ジーコ(ともにブラジル)の記録に並んだ。

 ☆Aマッチ通算31点目 ジネディーヌ・ジダンと並びフランス歴代7位タイに浮上。トップはアンリと、今大会出場のオリビエ・ジルーで51得点。

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