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森保ジャパン、コスタリカに痛恨の敗戦 守備陣に一瞬の隙…堅守崩せず零敗 勝ち点3のまま最終節へ

[ 2022年11月27日 20:53 ]

W杯カタール大会1次リーグE組   日本0―1コスタリカ ( 2022年11月27日    A・ビン・アリ )

<日本・コスタリカ>コスタリカに敗れた日本イレブンは円陣を組み森保監督の言葉に耳を傾ける(撮影・西海 健太郎)
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 サッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組の日本代表は27日、コスタリカと対戦し、後半36分に失点して0―1で敗れた。森保監督は逆転勝利を飾った23日のドイツ戦から先発メンバー5人を変更、後半開始からは“宝刀”3バックにシステム変更し、その後も次々と交代選手をピッチへ送ったが、最後までゴールが遠かった。2戦を終え勝ち点3のまま。2大会連続の決勝トーナメント進出を懸け、日本時間12月2日午前4時からスペインと対戦する。

 森保監督はまさに、「26人総力戦」を選んだ。26日に今大会最速1次リーグ突破を決めたフランスでさえ、第2戦での変更は2人。突破を決めにいくには変えない、がセオリーの局面で、前回ロシア大会のポーランド戦(6人)に続く多さの先発5人を変更した。チームの総合力を信じた強気の采配だった。

 前半は互いに失点を避けて最終ラインでボールを保持しながらも決定機を欠く、我慢比べのような展開に。後半、森保監督は再びドイツ戦に続いて3バックを導入した。すると立ち上がりから決定機が守田、浅野などの続く。「状況に対応して最終的に試合をものにできるようにできれば」との言葉どおり、したたかにコスタリカに襲いかかった。

 昨夏の東京五輪では初戦から中2日で先発を1人しか替えず、大会を通じても半数を固定。最後は疲労がたまった遠藤にミスが生まれメダルも逃した。6月、9月と選手を入れ替える本番仕様の戦いを準備してきた。

 チームの総合力を高めている要因の一つは、森保監督の「対話力」。広島時代からの右腕、横内コーチは「答えを持っている時もあると思うが、まず意見を聞く。トップダウンで決めることはない」と証言する。選手との1対1の対話も風物詩。ドーハでも非公開カーテンの内側で行い、ベンチで控え続ける町野にまで「いい準備をしとけ、チャンスは必ずあるから」と声を掛けた。二の矢、三の矢の采配がはまるのは、全員に主体性を持たせる細やかなマネジメントにある。

 0―0で前半を折り返すと勝負の後半へ。一方的に攻めていた日本だったが、後半36分、DF吉田のクリアボールに守田が反応しきれず、そのこぼれ球をテヘダに拾われ、ゴール前のフジェルにパスが出る。フジェルに左足でコースを狙ったシュートを放たれ、GK権田が反応したが、弾ききれず、ゴールに吸い込まれた。

 E組で唯一“格下”とみられた相手に痛恨の黒星。森保監督は試合後、「失点したところ以外は、狙い通りの展開だったけど、結果が狙い通りではなかった」と振り返り、「1次リーグ最終節の戦いへ向けて「スペインに対しても彼らの良さを出させないよう、我々の良さを出せるように準備したい」と前を向いた。
 

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