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豪州 J2岡山デューク弾で3大会ぶり勝利 チュニジア撃破で1次L突破に望み「人生最高の瞬間」

[ 2022年11月27日 04:55 ]

FIFAワールドカップカタール大会1次リーグD組   オーストラリア1ー0チュニジア ( 2022年11月26日    アルジャヌーブ競技場 )

<オーストラリア・チュニジア>先制ゴールを決め、喜ぶデューク(右)=AP
Photo By AP

 オーストラリアが26日、1次リーグD組第2戦でチュニジアを1―0で破り、今大会初勝利で勝ち点3とした。J2岡山でプレーするFWミッチェル・デューク(31)が前半23分に頭で先制ゴール。これが決勝点となってチームに3大会ぶりの白星をもたらし、30日のデンマーク戦での1次リーグ突破に望みをつないだ。J2所属選手のW杯得点は02年日韓大会の日本代表MF森島寛晃(C大阪)以来2人目で、外国人選手では初となった。

 J2岡山でプレーするFWデュークが、負ければ1次リーグ敗退が決まる正念場の一戦で値千金のゴールを決めた。オーストラリアを3大会ぶりの勝利に導き、そして06年ドイツ大会以来2度目の決勝トーナメント進出にも望みをつなぐ一発。31歳で初のW杯を迎えた苦労人は「人生で最高の瞬間だった」と感情を爆発させた。

 前半23分だった。中央付近でロングボールを右足で柔らかく落として味方につなぎ、一気にゴール前へ走り込む。MFグッドウィンの左サイドからのクロスは相手DFに当たって軌道が変わったが、しっかり反応し、頭でゴール右へ。チュニジアの堅守を突破する先制点に、デュークは観客席で見守った愛息ジャクソン君の頭文字「J」を指でつくって歓喜した。

 清水でJ1を経験し、サウジアラビアでもプレー。決してエリート街道とは言えないが、「J1やJ2などでいろいろ経験したことが自分の糧になった」という。22日のフランス戦に続いてワントップで先発し、前線での守備でも体を張り、後半19分に退くまでチームを鼓舞した。

 若い頃はなかなか芽が出ず、プロを諦めかけて電気技師の勉強をしたこともあった。セントラルコースト(オーストラリア)でプロ契約を勝ち取ったのは21歳。当時そのクラブを率いていたアーノルド監督に、最高の形で恩返しした。

 ◇ミッチェル・デューク 1991年1月18日生まれ、オーストラリア・リバプール出身の31歳。12年にセントラルコーストでプロ契約し、15~18年に清水(16年はJ2)でプレー。母国のウエスタンシドニーなどを経て21年にJ2岡山に加入した。J1通算82試合2得点、J2通算57試合12得点。国際Aマッチ通算23試合9得点。1メートル82、84キロ。利き足は右。

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2022年11月27日のニュース