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三笘薫 敗戦の中で“希望の光” ドリブル突破で再三好機演出「もっと何かできたと思うが…」

[ 2022年11月27日 22:42 ]

W杯カタール大会1次リーグE組   日本0―1コスタリカ ( 2022年11月27日    A・ビン・アリ )

<日本・コスタリカ>後半、相手を抜き去りゴール前に切れ込む三笘(撮影・西海健太郎)
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 サッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組の日本代表は27日、コスタリカと対戦し、後半36分に失点して0―1で敗れた。森保監督は逆転勝利を飾った23日のドイツ戦から先発メンバー5人を変更、後半開始からは“宝刀”3バックにシステム変更し、その後も次々と交代選手をピッチへ送ったが、最後までゴールが遠かった。2戦を終え勝ち点3のまま。2大会連続の決勝トーナメント進出を懸け、日本時間12月2日午前4時からスペインと対戦する。

 チーム全体が低調だった中、一筋の光を灯したのが、MF三笘薫(25)だ。後半16分からピッチに入り、左のウィングバックでプレー。日本のビッグチャンスの大半を演出した。0―1の後半43分に左サイドを切り裂き、マイナスクロス。鎌田のシュートは名手ナバスの阻まれたが、終了間際には再び得意のドリブルで左サイドを突破した。試合に敗れ「もっと何かできたと思うが、仕方ない」と悔しがったが、最強ジョーカーへの期待はさらに膨らんだ。

 W杯に向けて万全の準備を整えてきた。21年に海外移籍が決まった際に、トレーナー・スポーツ栄養士などスポーツの専門家200名が集まったマネジメント事務所のアセンダーズと専属契約。「チーム三笘」を結成し、徹底したサポート体制を敷いた。その効果もあり、1年目に英プレミアリーグのブライトンから期限付きでプレーしたベルギー1部サンジロワーズでは大活躍。今季は世界最高峰のプレミアでも真価を発揮している。大会前に発熱で合流は遅れたが、初の夢舞台でも進化した姿を見せつけた。

 本大会出場を決めた3月25日のW杯アジア最終予選のオーストラリア戦でも、途中出場で2得点。日本を7大会連続出場へと導くと、歴史的大金星を挙げた初戦のドイツ戦でも得意のドリブルで相手DF陣をかく乱。後半30分に同点弾の起点となった。もはや誰もが認めるワールドクラスのドリブラー。その原点は、日々の1対1にあった。プロ入り前の筑波大時代からの日課で、同大の小井土正亮監督も「本当に嘘偽りなく毎日、練習後に1対1をやっていた」と証言する。

 「きょうのような後悔が残る試合をしないように、しっかりと準備したい」と三笘。日本史上初の2大会連続1次リーグ突破へ、12月1日に対戦するのは優勝候補のスペイン。再び歴史的大金星を挙げるには、背番号9の力が絶対不可欠だ。

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2022年11月27日のニュース