「MAJOR」×大谷翔平 満田拓也氏がシビれた“ノーヘル激走” 特別イラストで侍世界一を祝福

[ 2023年3月25日 05:15 ]

祝!侍世界一!満田拓也氏による「MAJOR」×大谷翔平の祝福イラスト

 WBCで優勝した侍ジャパンに、人気野球漫画「MAJOR」シリーズを描く満田拓也氏が、スポニチ本紙に祝福のイラストとメッセージを寄せた。

 大谷翔平と主人公の茂野吾郎を描き「日本代表の皆さま、おめでとうございます!中でも特に、栗山(英樹)監督、お疲れさまでした。栗山監督の優しい人柄があってこそ、選手たちが団結できたのだと思います」とチームを称えた。

 とりわけシビれたのは、準決勝メキシコ戦の最終回。「大谷選手がツーベースを打った際にヘルメットを飛ばしながら走り、味方を鼓舞する様子に男らしさを感じました」と逆転劇の口火を切った一打を振り返った。

 「MAJOR」では、2006年に開催された第1回WBCに先立つこと約2年前、国別対抗の世界一決定戦「W杯」も描いた。当時はサッカー日本代表が悲願のW杯本大会出場を果たし、02年に日韓W杯が行われるなど、サッカーを通してスポーツファンの目が世界に向き始めた頃だった。

 満田氏が「サッカーがW杯で大変盛り上がった時代だったので、それを野球でも見たいなと思った。サッカーを敵視しているわけではありませんが、子供たちの心が野球でなくサッカーにつかまれてしまっている危機感はありました」と当時の心境を明かす。

 野球の面白さを改めて、多くの子供たちに知ってほしい。そんな思いを原稿用紙にぶつけたのが「MAJOR」だった。「僕自身が昭和の『ドカベン』や『巨人の星』『キャプテン』のような名作で野球を好きになったように、微力ながら『MAJOR』が少年の心に響き、野球界の裾野を広げる一助になればいいなとの思いはありました」とつづった。

 作中のW杯決勝でも日本は米国と激突。延長16回の激闘の末に敗れたが、今大会では優勝した。フィクションと現実のはざまで“ギリギリアウト”を描くのが「MAJOR」のモットー。今大会で生まれた数々の劇的なドラマは、野球漫画をさらに面白くしていくはずだ。

 ≪実は珍しいメジャー題材 執筆きっかけは水島漫画の存在≫野球漫画の多くは高校野球が題材で、メジャーリーグを舞台とする作品はわずか。漫画編集者によると「いきなりメジャーから初めても読者が感情移入しにくい。かといって高校野球などから始まり、ステップアップしていくのは物語が長くなってしまい、ハードルが高い」という。

 「MAJOR」の他には「グラゼニ」や「なんと孫六」「フォーシーム」シリーズ、「ジャイアント」「愛しのバットマン リターンズ」など、ごくわずかだ。

 満田氏がメジャーリーグを描いた背景には“野球漫画の巨匠”の存在があった。「尊敬する水島先生がメジャーリーグをテーマに描いていなかったことが大きいです。甲子園や日本のプロ野球を普通に描いても、どうしても二番煎じになってしまう気がして、新しいことを描きたいという気持ちがありました」と明かした。

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