“レディコミの女王”漫画家 国際ロマンス詐欺被害も…警察動かず独自追跡「追い詰めている女がいます」

[ 2022年10月9日 16:19 ]

 レディースコミック界の人気漫画家・井出智香恵さん(74)が9日、ABEMA「ABEMA的ニュースショー」(日曜正午)にリモートで生出演し、国際ロマンス詐欺の被害について告白した。

 ドラマ化された「羅刹の家」などで知られ、「レディコミの女王」とも呼ばれる井出さん。18年ごろのある日、SNSに人気ハリウッド俳優を名乗る男から、ファンであることを伝えるメッセージが届いたという。当初は半信半疑だったが、自身さんの作品を手に持った動画を見て信じ込んでしまった。動画は人工知能(AI)技術を使ったにせものであることが、後に分かった。

 そんなこととは知らず、SNSでやりとりしていると、男は妻と離婚協議中であることや、銀行口座が抑えられていることなどを告白。再婚を持ち掛けつつ、事あるごとに金銭の振り込みを要求してくるようになったという。

 度重なる金の無心を疑問に思った井出さんが、返金を求めたところ、自宅に外国人の男2人が現れ、黒く塗られた大量の紙切れを置いて行ったこともあった。男たちによると、紙は100ドル紙幣で、特殊な薬品をかけると通常の札に戻るというからくり。すべてが本物であれば、12億円ほどの価値がある枚数だったという。娘の指摘で詐欺に気付いたものの、そのころには総額7500万円を支払っていたという。

 自宅に来た男2人について、井出さんは「まだ日本にいるかもしれませんね」と推理した。日本の警察に被害を相談したが、反応は思わぬものだったという。「捕まらないでしょうね。引き受けてくれないから、警察が」。国際間の捜査となるため、真相究明は難しい状況のようだ。

 井出さんが独自に調査をしたところ、事件に日本人とみられる女性が絡んでいることが分かった。「仲間に韓国人もいましたし、日本人もいました。日本人で私たちが今、追い詰めている女が1人おります。私のお金を1000万円、振り込んだ彼女。九州におります」と、執念の追跡を打ち明けた。

 日本では20年ほど前から、井出さんと同様の詐欺被害が報告されているという。自身の苦い経験を経て、井出さんは「日本人の女は優しくて、あまりにも平和なんです。だから罠にかかってしまいます」と、警鐘を鳴らしていた。

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2022年10月9日のニュース