安田菜津紀氏 元2世信者の会見、旧統一教会から中止を求めるファクスに「何重もの悪質性がある」

[ 2022年10月9日 16:05 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 フォトジャーナリストで海外、日本で貧困や災害、難民問題を取材している安田菜津紀さんが9日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。東京の日本外国特派員協会で7日、開かれた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)元2世信者の小川さゆりさん=仮名=の記者会見についてコメントした。

 この会見を巡っては、旧統一教会が記者会見の中止を求めるファクスを協会に送っていた。教団も送信を認め「経緯を確認する」としている。協会などによると、ファクスは7日に届き、英語と日本語で書かれ、精神疾患を理由に小川さんの説明が虚偽の可能性があると主張。英語版には小川さんの両親の署名が添えられていた。協会が会見中にファクスを確認し、小川さん側と協議。会見は続けられ、小川さんは涙ながらに「どちらが悪なのか、見てくださっている多くの方は分かってくださると信じています」と話した。協会の担当者は「教団として主張があるなら記者会見の場を提供する」としている。ファクスを送信した教団側の弁護士は取材に「教団から依頼があり、代理で送った」と話した。

 安田氏は「小川さんが記者会見を開いたこの(日本)外国特派員協会にこの日、教団側からファクスが届いていて、そこには小川さんご自身が精神疾患によって事実とは違うことを言う可能性があるといった趣旨のことが書かれていたということが、実は会見の中でも明かされているんですよね」とし、「それは2世の元信者の方々の苦しみに向き合うのとは真逆の態度ですし、例えば精神疾患の方、過去そうだった方の声は聞くに値しないかのような誤ったメッセージにもなりかねないということで、何重もの悪質性があると思う。こういった事態を踏まえても、さらに踏み込んだ具体的な対策や法整備というのも急務ではないかなと思います」と自身の考えを述べた。

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2022年10月9日のニュース