広瀬陽子氏 プーチン大統領の核使用の可能性「ゼロではないし上がっている。恐らく10~25%」

[ 2022年10月9日 09:47 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
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 ロシア政治を研究し、政府の国家安全保障局顧問(2018~20年)などを歴任した慶大総合政策学部教授の広瀬陽子氏が9日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。バイデン米大統領が、ロシアによるウクライナ侵攻について、米ソが核戦争の瀬戸際に陥った1962年のキューバ危機以来で初めての核兵器使用に関する直接的脅威になり得るとの認識を示したことに言及した。

 バイデン氏が公の場で二つの危機を対比させたのは初めて。米政権内の懸念の強まりを反映した。ウクライナ東部・南部4州の一方的な併合手続きを完了したロシアのプーチン大統領は、「領土」防衛の手段として核兵器使用の可能性を示唆。バイデン氏は、世界最終戦争を意味する「アルマゲドン」という言葉を使い、危険が高まっていると強調し「キューバ危機以来、アルマゲドンの可能性に直面したことはない」と発言し「プーチン氏は面目と権力を失わないよう、どこに逃げ道を見いだすのか」とも述べた。

 広瀬氏は、プーチン氏の核使用の可能性について「(プーチン氏は)非常につらい立場にはあると思います。プーチン大統領の求心力というのは相当落ちていまして、側近の中でも強硬派というものが強い意見を持っていて、プーチン大統領を揺さぶっているという話も聞きますけれども、まだ極限には至っていないという状況だとは思います」と指摘。そして「相当、今、いろんなことが詰め寄られていて厳しい状況には置かれていますけれども、まだ核(のカード)を自分で切るというようなところには至っていないと思います」としつつ「リスクはゼロではないですし上がっています。恐らく10~25%くらいまで上がっていると思います」と自身の見解を述べた。

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2022年10月9日のニュース