「ドラゴン桜」鈴鹿央士が新境地 憎まれ役反響!嫌みな秀才・藤井役好演 選考P「一番ムカついた(笑)」

[ 2021年5月16日 08:00 ]

日曜劇場「ドラゴン桜」第3話。爽やかなイメージを覆す“悪役ぶり”が反響を呼んだ鈴鹿央士(C)TBS
Photo By 提供写真

 2019年公開の「蜜蜂と遠雷」(監督石川慶)で映画初出演し、新人賞を総なめした若手注目株の俳優・鈴鹿央士(おうじ=21)がTBS日曜劇場「ドラゴン桜」(日曜後9・00)に嫌みな秀才役でレギュラー出演。東大合格を目指す東大専科の生徒たちを見下す“憎まれ役”を好演し、新境地を開拓した。爽やかなイメージを一新する“悪役ぶり”はSNS上でも話題に。同局の飯田和孝プロデューサー(39)も「オーディションで一番ムカつきました(笑)」と起用理由を明かした。

 俳優の阿部寛(56)が主演を務め、05年7月期に金曜ドラマ枠でヒットした学園ドラマの16年ぶり新シリーズ。前作は、経営難の三流私立校・龍山高校を舞台に、元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部)が落ちこぼれの生徒を東大合格へ導いた。今回の原作は、18年から週刊漫画誌「モーニング」(講談社)に連載されていた三田紀房氏の「ドラゴン桜2」。前作の原作「ドラゴン桜」(03~07年連載)の15年後を描くが、今作は現代の日曜劇場にふさわしいエッセンスを盛り込んだドラマオリジナルの物語が展開される。

 阿部が伝説の弁護士・桜木役に再び挑戦。女優の長澤まさみ(33)が桜木の教え子・水野直美役を続投。水野は一浪して東大に合格し、弁護士資格を取得。続編はドラマオリジナルの舞台・龍海学園の教頭・高原浩之(及川光博)が学園再建のため、桜木と水野を招き、幕を開けた。

 鈴鹿は18年にスカウトを機に岡山から上京し、同年「第33回MEN’S NON―NO専属モデルオーディション」グランプリ。19年から俳優活動をスタートし、同年前期のNHK連続テレビ小説100作目「なつぞら」でドラマ初出演。ヒロイン(広瀬すず)が移籍したアニメ制作会社の後輩役を演じた。昨年7月期のTBS金曜ドラマ「MIU404」で事件のカギを握る高校生役が話題に。看板枠・日曜劇場への出演は今作が初となる。

 鈴鹿が演じるのは、成績が学年トップの藤井遼役。優秀ゆえに他人を見下す癖があり、周囲から浮いている。

 第3話(9日)は、東大専科に生徒が集まり始めたことに焦る理事長の久美子(江口のりこ)。もしも東大合格者が5人出れば辞任しなければならない。早めに専科をつぶそうと、難関大コースを新設し、対抗。理系トップの秀才・藤井(鈴鹿央士)を引き入れる。東大専科を見下す藤井に、桜木は「おまえに東大は無理だ」と断言。反発した藤井は東大の過去問を使った「東大専科」VS「難関大コース」の勝負を持ち掛け、負けた方のクラスは即廃止。存続を賭けた勝負は3週間後…という展開。

 序盤、専科の教室に現れた藤井は、天野(加藤清史郎)を「おまえは、どっち(菜緒=南沙良、楓=平手友梨奈)がタイプよ?女子狙いで専科に入ったんだろ?マジで受かると思ってんだ」と冷やかし「オレ?いや、オレはパス。バカな女とか無理だから。バカが移るし。まぁ岩崎(楓)はかわいいそうだとは思うけど。バドミントン人生終わっちゃってさ。コーチに捨てられたら、今度は桜木にすり寄るとか」――。横にいた瀬戸(高橋海人)が藤井の胸ぐらをつかみ、一触即発となった。

 中盤には“ドラゴン桜”の下で英単語を覚える瀬戸の単語帳を奪い「かわいそうだよな、専科のヤツらも。おまえがいなきゃ、もうちょいマシな勝負になるかもしれないのに。さすがに悪いなぁとかないわけ?周りが迷惑してるの、気付けよ。無理か、バカには。負けたら、あの先生たち、追い出されちゃうんだろ?オレだったら、身を引くけどね」と挑発した。

 結果は、チームワークによる勉強を生かし、シンプルに答えた東大専科の勝利。桜木は「藤井、おまえの敗因は問題なんかじゃない。その性格の悪さだ。人を見下し、教師の手すら振り払い、おまえはたった1人で勉強した。だが、おまえの失点は、誰かの助言さえあれば簡単に避けられたものばかりだ。東大ではよく、多角的な視点を問う問題が出題される。それはつまり、あらゆる立場にいる人間の気持ちが想像できる、そんな人間が欲しいという東大からのメッセージだ。周囲の人間を蹴落とし、自分ばかりのし上がろうとする人間を東大は求めていない。おまえに東大は無理だと言ったのは、そういう理由だ。藤井、おまえのような人間は、東大からも社会からも必要とされない。それを自覚しろ」と厳しく指摘した。

 インターネット上には「見事な憎まれ役」「悪役ぶりは新鮮」「憎たらしい演技上手すぎて腹立ったぁ」「藤井が負けてスカッとした(笑)。それだけ上手いってことやね」「鈴鹿央士さんの演技すごいな、。『蜂蜜と遠雷』の風間くんと『ドラゴン桜』の藤井くん役が同じ俳優さんだって全然気づかなかった!」「『おっさんずラブ』の時は可愛い弟系の男の子にしか見えなかったのに『ドラゴン桜』だとクッソ生意気な嫌なやつにしか見えん…振り幅すげぇな」などと絶賛の声が続出した。

 生徒役のオーディションには1000人超が応募し、約300人の演技を審査。飯田プロデューサーは「嫌みなことを口にしなさそうな顔立ちの鈴鹿君ですが、オーディションで彼が嫌みな台詞を言った時、一番ムカついたんです(笑)。藤井というキャラクターを演じるには、それは絶対に必要な要素。第3話だと、視聴者の皆さんに『東大専科、藤井に勝ってくれ!』という感情を抱いていただけるキャスティングにしたかったので」と起用理由を説明。「どうして藤井がこれほど東大専科に突っ掛かり、見下しているのか。鈴鹿君とはかなり話をして、その中で藤井のバックボーンが見えてきた部分もあり、そこは鈴鹿君に助けられました」と感謝した。

 今後、鈴鹿演じる藤井がどのように東大専科の門を叩くのか、注目される。

続きを表示

この記事のフォト

2021年5月15日のニュース