橋下徹氏 「紀州のドン・ファン」元妻逮捕に「不公平にならない形で報道を」

[ 2021年4月29日 10:21 ]

橋下徹氏
Photo By スポニチ

 元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(51)が28日、フジテレビ「めざまし8」(月~金曜前8・00)に出演。「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)が2018年に不審死した事件で、多量の覚醒剤を摂取させて殺害した疑いで元妻・須藤早貴容疑者(25)が和歌山県警に逮捕されたことについてコメントした。

 「報道の自由で、こういう事件を報道するっていうのは、国民の知る権利に応えることだから絶対必要だと思うんですが、これからこの事件が各局で取り上げられるので、あえて弁護士の視点で言わせてもらいたいんです」とはじめた。

 「なぜ警察が情報開示できないかというと、これは刑事裁判の大原則がありまして裁判が始まる前までは有罪に関わるような証拠を裁判官の目に触れさせてはいけないという規則があり、裁判官は予断を持たずに裁判に臨まなければいけない。本来は有罪疑わしいことを耳に入れちゃいけないというのが大原則である」と説明。

 「公判においての状況はこれからもしっかりと報道で報じてもらいたい。これからは裁判員裁判なんですよ。今まではプロの裁判官として、いろんな報道が出たとしても自分の心の中で予断を持っちゃいけないんだ、排除しておかなければいけないんだ。という意識があったんですけど、裁判員裁判では普通の人が裁判員になります」と今後発展していく裁判に目を向けた。

 「裁判員裁判になったからといって不公平になるとは思ってないんですけど、日常の色々な報道で情報をすりこまれた人たちが本当に公平な裁判ができるのか疑問がある。報道の自由も大切で、裁判員裁判に影響がないような形で、やっていかないといけないと思います」と語った。

 「今まで有罪のほうに傾くような偏りすぎな情報発信が多すぎたんじゃないかな」とし「必ず反対意見も持って報道していくことが必要。捜査機関側だけの情報に流されないようにしてもらいたい」と今後について話し、「状況証拠だけの裁判は難しいし、反対意見もしっかり持ってきちんと報道していくべき」と指摘した。

続きを表示

2021年4月29日のニュース