王将戦第6局 渡辺王将VS永瀬王座は千日手で指し直しに

[ 2021年3月13日 14:24 ]

<王将戦第6局>永瀬王座の初手で第6局が始まる(撮影・中村 達也)
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 渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=に永瀬拓矢王座(28)が挑む第70期王将戦7番勝負第6局は午前9時に永瀬の先手で始まり、昼食休憩を挟んだ午後2時11分、△8四飛で同一局面4回となり、千日手が成立した。1時間の休憩をはさんだ15時11分から先後を入れ換え、指し直しとなる。王将戦七番勝負での千日手は第56期以来14年ぶり。

 持ち時間各8時間のうち、永瀬が2時間6分、渡辺が1時間28分を消費。指し直し局では永瀬が5時間54分、渡辺が6時間32分の残り時間を持った状況からのスタートとなる。

 ▽千日手 駒の配置、両対局者の持ち駒の種類や数、同じような手順が繰り返されて局面が進展せず、全く同じ状態が1局中に4回出現すると千日手になる。その勝負をなかったことにして引き分けとし、先手と後手を入れ替えて最初からやり直す。

 【王将戦規定=千日手の4のイ】1日目の午後3時までに千日手になった時は、1時間後に同じ場所で指し直すこととする。ただし、昼食時間は除く。

 ◆前回の王将戦7番勝負における千日手 羽生善治王将に佐藤康光棋聖が挑むシリーズとなった第56期。2007年1月の第1局2日目に出現し、指し直し局では過去に1例しか実戦にない大胆な手を序盤に放った佐藤が鮮やかに制した。そして3月の第6局2日目が再び千日手に。得意の居飛車穴熊に構えた佐藤がここも勝利を手中にした。シリーズ中に2回も出現するのは、第6期の升田幸三王将VS大山康晴名人以来50年ぶりのことだった。最終的には羽生が4勝3敗でタイトル防衛を果たして通算10期保持となり、大山康晴十五世名人に続く2人目の永世王将の称号を手中にした。(肩書きはいずれも当時)

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2021年3月13日のニュース