吉沢亮 7年越し…かなった夢舞台、来年1月「マーキュリー・ファー」主演で大河後初仕事

[ 2021年2月27日 05:00 ]

りりしい表情を見せる吉沢亮(撮影・河野 光希)
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 NHK大河ドラマ「青天を衝け」で主人公の渋沢栄一を演じる俳優吉沢亮(27)が、来年1月から上演される舞台「マーキュリー・ファー」(東京・世田谷パブリックシアターなど)に主演することが決まった。大河後の初仕事となる。2015年の日本初演を観劇して以来「出たい」と願い続けてきた作品だ。

 14日にスタートした「青天を衝け」は、初回世帯視聴率が20・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好発進。吉沢も「安心しました」とホッとした様子。演じる渋沢は「日本資本主義の父」と呼ばれる明治時代の実業家。「常に全力投球で瞬発力も対応力も凄い。僕は省エネタイプなので、渋沢からいっぱい学んでいる」と充実感をにじませている。

 渋沢として全力を注ぐ撮影は秋ごろまで続く予定。そしてその後、初めての仕事となるのが、英劇作家フィリップ・リドリー氏原作の今作だ。暴力や薬物がはびこる廃れた町の部屋で開かれるパーティーで起こる物語で、極限状態に置かれた人間の残酷さが描かれる。軸となるのは2人の兄弟。兄を吉沢、弟を北村匠海(23)が演じ、演出は白井晃(63)が務める。

 吉沢は15年に高橋一生(40)と瀬戸康史(32)が兄弟を演じた初演を観劇。「強烈だった。見た後の疲労感も凄いし、胸に突き刺さった。出てる方がうらやましいと思った」といい、帰り道にマネジャーに「出たい」と珍しく直訴したという。7年越しの願いがようやくかない「うれしくてしようがない」と笑顔を見せた。

 実は俳優人生の転機となったのが舞台だった。13年に東京・TBS赤坂ACTシアターで上演された主演作「ぶっせん」。観客が客席の半数以下の400人という日もあった。「衝撃的な光景でした」。これが負けん気に火を付けた。「いつ辞めてもいいと、俳優をバイト感覚ぐらいでやってたけど、悔しくて、見返してやろうという気持ちになった」と覚悟を決めた。

 そして今では時代を代表する俳優になり、大河主演を務めるまでになった。だが、本人は「まだまだ成長過程」と言う。念願だった作品へ向け「大河ドラマで成長した姿を舞台で見せたい」と力を込めた。

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