テレ東 クイズ番組は不向き?17年ぶりGP帯レギュラー期待 大喜利合体の異色作「最強教科書クイズ」

[ 2021年2月27日 12:00 ]

 「教科書で一番笑わせられる人決定戦 楽しく学べる!最強教科書クイズ」のMCを務める(左から)今田耕司、芦田愛菜、小杉竜一(C)テレビ東京
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 大喜利とクイズを合体した異色のクイズ特番「教科書で一番笑わせられる人決定戦 楽しく学べる!最強教科書クイズ」が28日(後6・30~9・00)にテレビ東京で放送される。キー局各局でクイズ番組が花盛りの中、唯一、同局にはレギュラーのクイズ番組がない。その理由とともに、テレ東十八番の異色企画の狙い、テレ東GP帯17年ぶりとなるクイズ番組レギュラー化への意気込みを、同局の高橋弘樹プロデューサー(39)に聞いた。

 教科書に登場する題材から大喜利とクイズを出題。「大喜利で笑いを取らないと、クイズの解答権が得られない」という独自ルールを設けた。MCは今田耕司(54)ブラックマヨネーズ・小杉竜一(47)女優の芦田愛菜(16)が務める。

 解答者は大喜利担当2人&クイズ担当1人の3人1組で、計4チーム。大喜利担当はアインシュタイン・稲田、オアシズ・大久保佳代子(49)、オードリー・春日俊彰(42)、四千頭身・後藤拓実(24)、ハライチ・岩井勇気(34)澤部佑(34)、乃木坂46堀未央奈(24)、平成ノブシコブシ・吉村崇(40)。クイズ担当は俳優で薬剤師の岩永徹也(34)フリーアナウンサーの天明麻衣子(31)女優の宮崎美子(62)弁護士の山口真由(37)とインテリとして知られる面々が揃った。

 大喜利の審査は、現役の東京大学教授たちが担当。小杉が審査委員長、女優の大島優子(32)が下品な解答を取り締まる風紀委員長を務める。

 例題を挙げると「小学6年・社会」から、黒船来航の「マシュー・ペリーが船員からつけられたあだ名は?」。本当の正解はあるが、大喜利として取り組む。審査員を最も笑わせたチームがクイズの解答権を獲得。続く“本題のクイズ”は「日米和親条約が締結されてアメリカに米200俵を贈呈する際、幕府は25人の力士を呼び出したが、米俵を黒船へ運ぶ力士たちを目の辺りにしたペリーの感想は?」。クイズ担当が頭をひねる…という流れになる。

 もともとは「めちゃくちゃ楽しい学校のクラスを再現したい」という高橋プロデューサーの“原体験”から生まれた企画。

 「勉強が好きになる人と、そうじゃない人」「この科目は好きでも、あの科目はそうじゃない」という境目は「先生が面白いかどうか、授業が楽しいかどうか、だと思うんです。私の場合は中学の時の日本史で、先生はひたすら雑談をしていたんですが、それが面白くて、日本史の勉強がどんどん好きになりました。そういう授業の内容や雰囲気を再現したい」と4年ほど前に企画書を書いた。

 当初のサブタイトルは「クラスで一番面白い奴決定戦」。「クラスにいたひょうきん者の日本一を決めよう」という目線も加え「こんな授業やクラスがあったら、勉強も楽しくなる」と大喜利の要素をミックスした。

 企画はなかなか通らなかったものの、今年1月7日に緊急事態宣言が発令され、「日曜ビッグバラエティ」枠(日曜後6・30)お得意のロケ番組はほぼ撮影不可能に。スタジオ制作にうってつけの今企画が日の目を見る“奇跡の運び”となった。念願が叶った高橋プロデューサーは「こんな学校ばっかりだったら楽しいんだろうな~」と手応えを示した。

 高橋プロデューサーが考えるクイズ番組成功のカギは(1)出演者のキャスティング(2)スタジオセットの美術。「ゲストが豪華かどうか。俳優さんや女優さんを呼べるかは、その局がドラマに強いかに関わります。最近はテレ東のドラマも健闘していますが、これまでは他局に比べると弱く、クイズ番組は向いていなかったんだと思います。ロケ番組だと事情は少し変わってきて、例えば富士山は誰にも平等に美しく存在してくれますよね。富士山は、そこに僕たちが行ってしまえば撮れますが、クイズ番組のセットを作るには、お金がかかります。あまりに真正面からスタジオセットで勝負した場合、他局に敵わないという側面があったと思います」と冷静に分析した。

 それが今回は「テレ東っぽくないキャスティングになったと思います。芦田さんはテレ東の番組のMCに初挑戦。芦田さんが笑っているだけで、番組に安心感が生まれます」。そして、何より中身にこだわった。

 「実は、雑学だけで終わるクイズ番組はあまり好きじゃないんです。もう1段階、雑談を掘り下げないと興味が湧かないんですよね。なので、今回は『教科書の奥にある歴史の真実や真理』『雑学の先にある大人も役立つ人生訓』に迫るクイズを作ったつもりです。歴史だって、さまざまな見方があるんだから、当座のニュース報道だって、そうでしょう、と。物事を多面的に考えるヒントになるような情報にまで昇華できればと思いました。三方ヶ原の戦いで武田信玄に敗れた家康が脱糞した姿を描いたと言われる、しかめっ面をした徳川家康の肖像画『家康のしかみ像』も取り上げましたが、話の入り口は脱糞でも、そういう絵が描かれた理由、そこに隠された歴史の真理に迫る出口は哲学的な領域にまで触れることができたんじゃないでしょうか」

 ゴールデン・プライム帯(GP帯=午後7~11時)でレギュラー化となれば、テレ東のクイズ番組としては2004年4月期「クエス・ファイブ」(月曜後7・53)以来、実に17年ぶり。「中高生の皆さんには勉強を楽しむきっかけになればと思いますし、大人の方々にこそ真髄が理解できるクイズを揃えたつもりです。そういう学びの面白さがずっと続くといいな、という意味で、レギュラー番組になれば、うれしいですね」と期待した。

 コロナ禍が影響し「お笑い番組が増えているじゃないですか。撮りやすいという理由もありますが、楽しいコンテンツが求められている時代の空気感はあると思います」。時流にマッチした番組になりそうだ。

 ◆高橋 弘樹(たかはし・ひろき)1981年(昭56)生まれ、東京都出身。2005年、テレビ東京に入社。「TVチャンピオン」などのディレクターを経て、プロデューサー・演出としてヒット番組「家、ついて行ってイイですか?」などを生む。撮影を一切せず、テレ東に残る資料映像と過去映像だけで作る前代未聞の異色ドラマ「撮影の、一切ないドラマ~蛭子さん殺人事件~」(昨年12月、BSテレ東)なども企画。

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