近大・佐藤 大学No.1スラッガーの原点 父の“助言”が生んだ規格外の長打力

[ 2020年10月24日 10:00 ]

26日のプロ野球ドラフト会議で1位指名が確実な近大・佐藤が「バース・デイ」に出演する(C)TBS
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  近大の佐藤輝明内野手(21)が24日放送のTBS「バース・デイ」(土曜後5・00)に出演。関西学生野球の本塁打記録を更新し、26日に行われるプロ野球ドラフト会議の目玉として注目を集めるスラッガーのルーツに迫った。

 佐藤は身長1メートル87、体重94キロと恵まれた体格。チームメイトからのあだ名は「ゴリラ」。しかし、高校入学時は1メートル75、65キロと線が細かった。そんな体を変えたのが父・博信さんだった。柔道で日本一に輝いた経歴を持つ博信さんが息子に進めたのがウエートトレーニング。「トレーニングをした方が野球の為にもパフォーマンス的にもいいし。ケガを防ぐ意味でいいと思いまして」と、野球の上達のきっかけになればと提案した。佐藤は「何か変えないといけないなと思ったところで、ウエートトレーニングと出会って変わったと思います」と、高校3年間で体重が30キロ増えた。

 母校・仁川学院野球部の元監督・馬場氏は「アウトコースの高めを引っ張って、校舎の5階まで飛ばした。140メートルから150メートル飛んでいると思いますね」と、凄まじい本塁打を鮮明に覚えている。その驚異的な長打力が認められ、佐藤は大学野球の名門・近大野球部へ。入部当時から、その才能はずば抜けていた。田中監督は「持ってるポテンシャルが高い。遠くへ飛ばすっていうのは一番だと思いますね」と惚れ込み、1年生の春から5番バッターとして公式戦に出場。規格外の長打力を見せる佐藤にプロのスカウトもうなった。大学2年生の頃からドラフト1位候補と噂された。そんな噂を実現に導く偉業を達成した。

 10月18日の関大戦。佐藤は6―6で迎えたタイブレークの延長11回無死一、二塁から右翼席に決勝3ランを放ち、リーグ通算14本塁打。これは母校の先輩・二岡智宏(現巨人3軍監督)が持つリーグ記録(82年の新リーグ創設以降)を更新する快挙となった。

 50メートル6秒の俊足に外野、一塁、三塁も守れる「走攻守」3拍子そろった規格外の佐藤に12球団全てから調査書が届いた。すでにオリックスは1位指名を公言し、最大8球団からの1位指名が予想されている。野手で8球団から1位指名となれば、史上最多となる。いよいよ2日後に迫ったプロ野球ドラフト会議。果たして、何球団から指名されるのか注目が集まる。

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