辻仁成氏 アベノマスク、コラボ動画の安倍首相に「気骨のあるスタッフはいなかったのかな」

[ 2020年4月13日 12:36 ]

辻仁成氏
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 パリ在住の作家でミュージシャンの辻仁成氏(60)が13日、自身のウェブマガジンを更新。466億円かけて布マスクを配布する“アベノマスク”や、安倍晋三首相が歌手の星野源(39)とのコラボ動画を自身のSNSに投稿したことに疑問を呈した。

 辻氏は「某月某日、アベノマスクに466億円がかかるという報道に、今更、在外邦人のぼくがギャアギャア騒いでもいじめられるだけだから、黙っておく」と前置きしたうえで「ただ、この先も長い戦いになりそうなので、安倍さんを止められる気骨のあるスタッフはいなかったのかな、とちょっと心配になった」とつづった。

 さらに「星野源さんの『うちで踊ろう』への総理の参加、総理は純粋に星野さんの行動に心を動かされたのかもしれない。たぶん、そうだろう。批判されたとしても、若い人が家に居ようと思ってくれたらそれでいいじゃないか、と単純に思ったのだと信じたい」と批判にさらされているコラボ動画にも触れ、「布マスクの一件だって、なぜ布マスクなのかは謎だが、マスクがない現状を何とかしたいと思って、布マスクならなんとかなるルートがあって、思いついたのかもしれない。でも、0.1ミクロンの新型コロナ相手に布マスクはグッドタイミングではなかった」と指摘した。

 「ぼくが側近だったら、総理の想いは素晴らしいですが、今はやめておきましょうね、とお伝えした。466億円で人工呼吸器を何台買えただろう。医療器具を買って、来るべき国難に備えましょう、と忠言するくらいの側近は一人もいなかったのかなぁ」と首をひねり、「星野さんが若い人に向けてちゃんとメッセージを発信しているので、総理は総理の方法で国民と向かいあいましょう、と国民目線の側近が止めていれば、ここまで世間は荒れなかった。マスク代をこれから必ず不足する人工呼吸器に回せただろう。総理一人が国会であの小さなマスクを付けて頑張ってる姿を見て、周囲の方々は何とも思わないのだろうか」と疑問を投げかけた。

 「前にもここで書いたが、英国の首相のようにコロナに罹ってからでは遅い。このような国難の時期、国を導かないとならない総理大臣が感染したらしゃれにならない。布マスクを批判しているわけじゃない、布マスクの素晴らしい利点もある。でも、総理はウイルスを通さないマスクを今は付けるべきだ。満員電車に乗らないとならない国民はウイルス99%カットマスクを選ぶだろう」と訴えた。

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2020年4月13日のニュース