変化する「おっさんずラブ」 田中圭「この現場は先が分からないのが楽しい」

[ 2019年9月30日 23:44 ]

 テレビ朝日の人気ドラマシリーズ「おっさんずラブ」の新シリーズが「おっさんずラブ―in the sky―」として新装開店することが先日、発表された。

 昨年の連ドラ、そして今夏公開の劇場版とは舞台も設定も変えたパラレルワールド。このリニューアルに伴い人気の高かった林遣都(28)演じるキャラクター・牧が姿を消すことになり、熱心なファンから不満の声も挙がっているようだ。

 愛される作品ほど、変化を受け入れられにくいのは宿命だ。この変化を、そしてファンの声を、主演の田中圭(35)はどう受け止めているのか。新シリーズ発表に先がけての取材会で、話を聞く機会があった。

 16年の単発ドラマから人気シリーズに飛躍した作品。当初から主演している田中の思い入れは人一倍強い。それだけに共演者への思いも深いという。「単発から連ドラになるときも、キャストがそろわないと言われて反対したくらい」と話し、今回のキャスト変更についても「正直悲しい気持ちはある」と心境を打ち明けた。

 しかし、それ以上に「おっさんずラブ」の持つ、無二の魅力に魅せられていると強調した。まずは“予測不能”な点。「この現場は先が分からないのが楽しい。次の台本が来るのをワクワクして待ちたいし“なんだよこれ”って言いたい。同じ事をやっても仕方ないという気持ちはある」。設定も相手も変わる今回の環境を良い刺激に変換している。

 「おっさんずラブ」の現場では、スタッフとキャストは台本があってないような状況でアドリブの応酬をしながら「人間にとって愛とは何か」という真理に肉薄していく。その迫力が視聴者の胸を打つのだ。

 実力派と言われる田中だが、男性が男性を愛する芝居は「難しい」と打ち明ける。「自分の中の“男”を一度忘れて、相手と自分の関係を、性別を超えた大きなくくりで見ないと。または関係性を細かくしていって、相手の何かにたどり着かないと真剣に好きになれない。それは毎回直面する課題です」。

 なぜそんな難しい思いをしても「おっさんずラブ」を続けるのか。それは作品が持っている魅力に、誰よりも引きつけられているからにほかならない。

 それでも、好きな作品の変化に拒否反応を示すファンも多いだろう。田中は「見てくださってる方を忘れたことはございません。ただ決して、見てくださってる方に向けてお芝居をしているわけではない。結果として楽しんでもらえたら、そんな幸せなことはない」と強調した。

 設定の変更が吉と出るか凶と出るか、それは見てみないと分からない。だが田中は「シリーズを終わらせるつもりで、暴れていきます」と新シリーズへの覚悟を見せた。それは「新作見てみなきゃ」と思わされる迫力だった。作品への愛を自認する人こそ、新作を一度見て、キャストの熱量を感じてから判断しても遅くないのではないか。そう訴えたい。(記者コラム)

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