関西大学野球リーグ

【阪神大学野球秋季リーグ9月21日開幕】各監督に聞く今秋の展望

[ 2020年9月18日 16:25 ]

阪神大学野球連盟・井本康則理事長(撮影・後藤 正志)
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 天理大・藤原忠理監督 森浦に次ぐ投手として、3年生の井奥(立正大淞南)が急成長を遂げた。1メートル71と決して大きくはないが、直球には力があり制球力も上がった。打線は4番・大石の前にどれだけ走者をためられるか。昨秋に首位打者を獲得した山尾(3年=川之江)や藤森(2年=明徳義塾)ら走力のある選手を起用したいと考えている。苦しい時期もあるだろうが、主将の久後に統率力を発揮してほしい。

 大産大・宮崎正志監督 8月から何試合かオープン戦を組んだが、完全に実戦勘が戻ったとはいえない。野手では昨秋から主軸に据えている4年生の藤井倭に土井、西(2年=星翔)らの下級生がどれだけつなげられるか。投手も繁本(4年=西宮今津)、早川ら4年生を先発させようとは考えてはいるが、1試合を投げきる力があるのかは未知数。下級生の経験を増やす意味でも、総力戦で接戦をものにしたい。

 関西国際大・鈴木英之監督 投手、野手ともに仕上がり具合に心配はない。戦うからにはもちろん優勝を目指すが、4年生には中止になった春季リーグの分まで完全燃焼できたと言えるシーズンにしてほしい。そういう意味でも、左肘の故障の影響で昨秋は登板できなかったエースの武次と松本主将のコンビに期待している。2人とも技術面、精神面ともに安定しているので、投打の主軸としてチームを引っ張ってくれるだろう。

 大体大・中野和彦監督 授業などの関係で練習もあまりできず、オープン戦でも得点力不足で勝てていない。今季についてはどんな結果でも仕方ないとは思うが、来春に向けて戦力を整えられるかが重要だ。投手陣では4年生の中村、森山が卒業した後のことを考えると、杉本がエースとして成長しないといけないし、正捕手もいないので育てないといけない。野手は1年生を使う機会も増えるだろうが、とにかく最下位にはならないように戦いたい。

 甲南大・谷口純司監督 練習は限られた短い時間しかできず、実戦も数試合できただけ。戦力の見極めができていないので、新戦力を試しながら戦っていくしかないのが実情だ。だからこそ4年生の石川と山本侑には投打の主軸として引っ張ってもらいたい。特に投手陣はケガ人が続出しているだけに、変則サイドの石川の活躍が不可欠。主将の冨士は日を追うごとに打撃がよくなってきたので、プレー面でも大いに期待している。

 追手門大・小島弘務監督 3月から約半年間、全体練習ができなかったので、チーム状況については正直、分からない部分が多い。ぶっつけ本番で臨んで、その都度課題を修正していくしかない。ただ、選手たちは前を向いている。私としても、選手がリーグ戦を通じて自分に自信を持てるような何かきっかけをつかんでほしいし、どういう結果になるかは分からないが、4年生がいい形で終われるような手助けをしたいと考えている。

 ◆リーグ戦実施方法の変更 1部校は従来の2戦先勝の勝ち点制から2試合総当たりのポイント制、2部は1試合総当たりのポイント制で行われる。今季に限り全リーグ戦で5回以降10点差、7回以降7点差によるコールドゲームを適用。10回以降はタイブレーク制を採用し、2時間半を超えた場合は新しいイニングには入らない。1部と2部の入れ替え戦は行わず、2部東西の1位校で争う1部リーグ昇格決定戦で勝ち上がったチームが自動昇格。来春は1部7校で実施し、最下位校は自動降格、6位校は入れ替え戦に回ることとなる。

 ◆阪神大学野球連盟 55年春、甲南大、大商大、神戸商船大(現神戸海事科学部)の3大学で発足。62年、関西大学野球連合の下部組織となる。82年、同連合の解体で独立、関西六大学や関西学生などと並列組織となる。長らく3部制を敷いていたが、球場確保や移動の問題から11年春に2部と3部を統合、現在は大阪・奈良側を2部東6校、兵庫側を2部西6校に分け1部6校と合わせて18校で運営している。リーグ戦1部6位校は、2部東西の勝利チームと入れ替え戦を行っている。06年には大体大が全日本大学選手権で初優勝した。

 【井本康則理事長に聞く】
 今春のリーグ戦は1955年の発足以降、初めて中止という決断をいたしました。新型コロナウイルスの影響を考慮すると致し方ないことではありました。しかし、それと同時にどのような形でも秋季リーグ戦は開催しなければいけないという決意を胸に、運営陣は奮闘してまいりました。

 選手の健康を第一に考え、今季限定の特別ルールを適応するほか、感染予防対策マニュアルを作成しました。手指消毒や検温に加え、試合後のベンチの消毒や換気などを徹底して行います。また、全リーグで無観客とし、1校につき関係者の入場を90人までと限定しました。チームによって練習環境に差があり、不公平が生じるかもしれません。しかし今季に限っては、リーグ戦を開催することに最も意義があると考えています。無事閉幕を迎えるまで、連盟全体が一丸となって運営してまいります。

 4年生はもちろん、選手全員に春季リーグ戦の分まで力を発揮してほしいと思います。

◇1部リーグ戦日程◇
 <第1節>9.21(月祝)ほっともっとフィールド神戸
天理大-追手門大 9:30
大産大-大体大 13:00
関西国際大-甲南大 16:30
 <第1節>9.22(火祝)ほっともっとフィールド神戸
大体大-大産大 9:30
甲南大-関西国際大 13:00
追手門大―天理大 16:30 
 <第2節>9.26(土)万博
大産大-関西国際大 10:00
天理大-甲南大 13:30
 <第2節>9.27(日)万博
大体大-追手門大 10:00
関西国際大-大産大 13:30
 <第2節>9.29(火)万博
甲南大-天理大 10:00
追手門大-大体大 13:30
 <第3節>10.3(土)ほっともっとフィールド神戸
関西国際大-追手門大 9:30
大産大-甲南大 13:00
天理大-大体大 16:30
 <第3節>10.4(日)ほっともっとフィールド神戸
甲南大-大産大 9:30
大体大-天理大 13:00
追手門大―関西国際大 16:30
 <第4節>10.12(月)大阪シティ信用金庫スタジアム
大体大-甲南大 9:30
天理大-関西国際大 13:00
大産大―追手門大 16:30
 <第4節>10.13(火)大阪シティ信用金庫スタジアム
関西国際大-天理大 9:30
追手門大-大産大 13:00
甲南大―大体大 16:30
 <第5節>10.17(土)南港中央
天理大-大産大 9:30
関西国際大-大体大 13:00
甲南大―追手門大 16:30
 <第5節>10.18(日)南港中央
大体大-関西国際大 9:30
追手門大―甲南大 13:00
大産大-天理大 16:30

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