関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】京大・原投手 意識と技術で勝てる投手に

[ 2020年9月2日 05:36 ]

<関西学生野球>京大・原健登
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 大黒柱が母校の新たな歴史を築く。主戦としてフル回転が期待される原は「昨年の秋は上のレベルが少し見えた。優勝に貢献することが目標」と言い切った。

 昨秋は同大、関学大から勝ち点を奪い1982年の新リーグ発足後、初めて4位に進出した。原動力はチーム5勝のうち、3勝を挙げた右腕だった。

 「あの試合以降は押してばかりでなく、打者を見て、引いて抑えることができてきた」

 転機となったのが9月22日の近大戦。3安打完封でリーグ戦初勝利を飾った。右肘痛のため4月から約4カ月間ノースロー。その間に肘の負担を考慮して球の握りを変更し制球を安定させるため、投球フォームも動作時に本塁方向から視線を外すものに変えた。意識と技術がかみ合い、勝てる投手となった。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で8月下旬の活動再開まで練習できたのは4月上旬からの約10日間だけ。自粛期間中は主に体幹強化に励んだが、スタミナ面や試合勘には不安が残る。それでも「それを言いわけにするのではなく、どんな状況でもベストを尽くす」と覚悟を決めた。

 当初の個人目標は14年ドラフト2位でロッテに入団した田中英祐の通算8勝だったが「どうすれば納得して引退できるか。野球ができる喜びを感じ、最後の最後まで真剣に相手と向き合って勝負すること」と腹をくくった。最速は141キロで投球術で強敵に立ち向かう。工学部建築学科所属で、今後は建築物の音響設計を専門的に学ぶ予定。野球人生に悔いを残さないためにも全てを出し切る。

 ◆原 健登(はら・けんと)1998年(平10)5月1日生まれ、滋賀県長浜市出身の22歳。旭森小3年から野球を始める。彦根東では1年秋からベンチ入りも甲子園出場なし。京大では2年春からリーグ戦に出場。1メートル76、77キロ。右投げ左打ち。

 ●京大予想オーダー● 
(8)愛 沢(2=宇都宮)
(6)藤 井(3=半田)
(4)北 野(4=北野)
(5) 脇 (3=膳所)
(9)鈴 木(3=北野)
(7)野 田(3=山口)
(3)岩 城(3=嵯峨野)
(2)長 野(4=洛南)
(1) 原 (4=彦根東)

 ▼京大・青木孝守監督 野手は北野、脇、藤井ら昨年の主力が残っている。(勝負は)投手次第で小刻みにつなぐ。野球をさせていただけるだけでありがたい。全力でやりたい。

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