関西大学野球リーグ

【関西学生のキーマン】安定感増したエース 関大・肥後 皓介投手

[ 2019年4月2日 16:39 ]

関大・肥後
Photo By スポニチ

 さわやかな笑顔の裏に強く太い芯がある。関大投手陣の屋台骨となる肥後は「目標は5勝で防御率は1・27以下。とにかく“勝ちたい”しかないんです」と歯切れがよかった。

 昨春にリーグ戦初勝利を含む2勝を挙げると、同秋は3勝で防御率1・27(リーグ3位)と数字を残した。フォークボールを本格的に使用し縦の変化を得たことで、従来の直球とスライダーのコンビネーションにアクセントが付いた。28回1/3を投げ与四死球6は規定投球回到達者では最少。安定感も増した。


 1学年先輩にリーグ史上2人目の完全試合を達成した山本隆広(日本生命)がいた。「背中で引っ張る方でした。追い越そうと思っても追い越せない存在」と話すが、エースの称号を継承したことで、かかる期待はさらに大きくなった。

 自宅は大阪・阪南市にあり通学圏内だが、野球に打ち込むために一人暮らしを選択。「親には感謝しかありません」と頭を下げる。自室では料理レシピサイト「クックパッド」を見て豚キムチなど肉料理を中心に自炊。補食のおにぎりも作り練習場に持参する。徹底的な自己管理で体重は入学時の68キロから7キロ増の75キロに。直球の最速も昨秋に146キロまで伸ばし、線の細さは完全に消えた。


 お手本とするのは広陵の先輩である広島・野村祐輔だ。「コントロールです。全ての球種でストライクが取れるし、勝てる投手だと思います」。登板前夜には動画サイトで野村の投球を見て、イメージを浮かべながら眠りに就く。「プロに行きたい気持ちはあります」。大きな野望を胸に、勝負の一年に挑む。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る