背番「8」阪神・佐藤輝の「8」号は、球団通算「8000号」 背筋真っすぐ試行錯誤のフォームが好調要因

[ 2023年5月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7―10広島 ( 2023年5月19日    甲子園 )

<神・広>4回、球団通算8000号となる8号ソロを放つ佐藤輝(撮影・椎名 航)
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 阪神・佐藤輝明内野手(24)が19日の広島戦で2リーグ制以降の球団通算8000号を飾った。4回にバックスクリーン右へ4試合ぶりの8号を打ち込み、球団史に名を刻んだ。5回には大山悠輔内野手(28)の4号3ランで最大5点差を追いつき、3回のシェルドン・ノイジー外野手(28)をあわせて中軸がそろい踏みの計3発。8連勝を逃しても打線好調を改めて見せつけた。一方で5回7失点の青柳晃洋投手(29)は6年ぶりの2軍再調整が決まった。

 佐藤輝が代名詞の豪快弾で、また一つ球団史に名を刻んだ。背番号「8」で「8」号を放ち、2リーグ制以降の球団通算「8」000号に到達。末広がりの数字が並ぶ事実に声を弾ませた。

 「マジですか!背番号も8だし、キリが良くてうれしいです」

 4点劣勢の4回先頭で玉村の初球143キロ直球を完璧に仕留め、バックスクリーン右へ。リーグトップのDeNA・宮崎に1本差に迫り、本拠地・甲子園では早くも昨季に並ぶ5本目を数えた。「いい風が吹いているときに、打てているかな、と」。藤村富美男に始まり、田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布、ランディ・バース、金本知憲…。あまたの名スラッガーたちが積み重ねてきた軌跡に続き、節目を飾った。

 「たまたま僕が8000号(を)打っただけ。9000号(を)目指して頑張ります」

 試行錯誤を経てたどりついたフォームが、プロ3年目で最も遅い開幕20試合目での1号から量産態勢へと劇的に切り替わった要因だ。キャンプ中の前傾姿勢とは明らかに違う。いまは背筋を真っすぐ伸ばした姿勢で目線を投手のプレートを踏む位置に合わせて打席に立つ。「体の向きを真っすぐ(投手に対して)横に向くイメージです。調子が悪くなってくると(姿勢が)ブレてくる。そこをなくせば、波も少なくなるのかな、と」。最適解を模索し、作り上げた形でボールの見え方も変わった。

 「やっぱり1本だけじゃなくて、2本、3本と打てるように頑張ります」

 ドラフト1位の後輩・森下には2軍生活中に「早く戻ってこいよ!」と激励のLINEを送るなど兄貴分としても成長。大山とのアベック打点は開幕から「8」連勝で止まり、21年4月以来の「8」連勝を逃しても、猛虎の中核をなす大砲としての歩みは一段と力強さを増してきた。(阪井 日向)

 ○…阪神は4回、佐藤輝の8号ソロで、2リーグ制以降(1950年~)の球団通算本塁打が8000号に達した。昨年の日本ハムに続く11球団目で、現行のセ・リーグ6球団では最も遅い到達。1号は50年3月11日の大洋戦4回に藤村富美男が記録した。1リーグ時代には365本塁打が残り、今回の佐藤輝のソロは球団通算8365号になる。

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