大きな財産になる1軍での奮闘 2年目左腕・代木の成長が楽しみ

[ 2023年5月20日 07:30 ]

巨人・代木
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 落ち込む様子は全くなく、希望に満ちあふれていた。17日のジャイアンツ球場には、高卒2年目の巨人・代木の姿があった。球団22年ぶりとなる10代投手の開幕1軍をつかみ取った左腕。今季初めて出場選手登録を抹消された日だったが、前向きに練習していた。

 4月4日のDeNA戦(横浜)で救援でプロ初登板を果たし1回を無失点。ワンポイントやロングリリーフなど、ここまで全て救援で13試合に登板し、0勝0敗、防御率5・40だった。この1カ月半を「打たれたことも、抑えたことも、全てが僕の財産。勉強になったことばかりなんで、今後に生かすための材料として、凄く良い経験ができた」と振り返った。

 打者の手元で独特の変化を起こす「代木ボール」とカットボールが武器。左右、関係なく持ち味を発揮できるのも魅力だ。初登板からは5試合連続無失点。「自信を持っている真っすぐとカットボールは変えなくて良い」と手応えを得た。その一方で、その後は2試合連続で2失点。「やっぱり真っすぐとカットだけだと行き詰まる」とも感じたという。

 「明確に見つかった」という課題に引き出しの少なさを挙げた。「緩い曲がり球と落ちる系が欲しい。それがあれば、真っすぐとカットが生きてくると思う」。2つの球種に自信を持つからこそ、より強く実感した。2軍行きが決まり、16日に静岡で行われたヤクルト戦は試合前練習のみ参加して帰京。その練習で既に落ちる系の球種を投げ込んでいた。「今までも試してはいたけど、なかなか自分のものは見つけられなかった。また1から、握りからスタートです」と見据える。

 「落ち込んでる暇はない」と言える前向きさも魅力の一つ。伸び盛りの19歳。1軍の空気を早くから肌で感じたことは、必ず成長につながるはずだ。(記者コラム・小野寺 大)

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