広島・床田 地の利生かし連敗止める 大学時代主戦場の長良川で“凱旋登板”イメージ最高!準備は万全

[ 2023年5月9日 06:00 ]

マツダスタジアムで練習する広島・床田
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 広島・床田寛樹投手(28)が、先発予定の9日の中日戦(岐阜)に備えてマツダスタジアムで最終調整した。舞台となる岐阜市の長良川球場は中部学院大時代の主戦場で、プロへの扉を開いた思い出の地。球場の特徴や雰囲気なども熟知しており、不安要素は見当たらない。きょうからの4カード12試合に及ぶ長期ロードの初戦でチームの連敗を止め、流れをたぐり寄せてみせる。

 その胸中は、緊張より楽しみの方が勝っているのだろう。大学4年間を過ごした岐阜での“凱旋登板”に臨む床田は、当時に思いをはせつつ意気込んだ。

 「いい思い出のほうが多い(球場)。大学の時を思い出しながら投げたいなと思う」

 7年ぶりに、思い出が詰まったマウンドに上がる。東海地区大学野球岐阜県リーグで通算21勝を挙げた中部学院大時代。その主戦場が今回の舞台、岐阜・長良川球場だった。慣れ親しんだマウンドで「地の利」を生かし、3勝目を目指す。

 「大学の時もいい球場だと思っていた」と振り返るように、イメージは最高。特に思い出深いのは、4年秋のリーグ戦。ドラフト1位候補だった吉川(巨人)擁する中京学院大戦で10回1失点と好投するも、延長11回にサヨナラ打を浴びて敗れた。苦杯をなめさせられたわけだが、その試合の9回に当時の自己最速を1キロ更新する148キロを計測したことで「スカウトもいっぱいいたので、アピールに成功した試合になった」とも言う。プロへの道を切り開いてくれた場所でもあった。

 成長した姿を見せる絶好機だ。言うまでもなくマウンドをはじめ球場の特徴、雰囲気も熟知しており、地方球場とはいえ、不安要素は見当たらない。加えて大学時代の友人も球場に応援に駆けつける予定で、その声援も力に変えて腕を振る。

 とはいえ、甘えるつもりは毛頭ない。地方球場での登板は22年4月13日ヤクルト戦(松山)以来、自身2度目となる。その時は6回1失点で勝利投手になった。今回もその経験を生かし、万全の準備を整える算段だ。

 「松山で投げた時はマウンドに合わせて、(投球)フォームを変えながらというか、気持ちや意識を変えながら投げるというのが良かった。今回も、その感じでいこうと思う。(投球練習の)5球を大事にして、修正しながら投げていければ」

 ビジター4カード12試合が続く長期ロードの初戦を託された左のエースは「何とか、勝って、いい流れをつくりたい」と言葉に力を込めた。チームは目下3連敗中。コイを、長良川から波に乗せる。(長谷川 凡記)

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