阪神・村上「村神様はやっぱりあっち」「自分は自分」 1軍初の甲子園登板に意欲

[ 2023年5月9日 05:15 ]

笑顔で練習にのぞむ村上(撮影・大森 寛明)
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 9日のヤクルト戦に先発する阪神・村上が“聖地凱旋”へ静かに闘志を燃やした。1軍では3年目にして初の本拠地でのマウンド。智弁学園3年春の選抜で優勝投手となった甲子園で、進化を示す。

 「やっと投げられるので、存分に楽しみたい。歓声もすごいですし、大勢のファンの前で早く投げたいです」

 胸の高鳴りと興奮を言葉に乗せた。高校時代に名を上げた場所。「あの時もいいピッチングができたので、それができるように」と意気込んだ。ウエスタン・リーグでも通算3試合登板2勝1敗と白星先行している。

 偉業への挑戦にもなる一戦だ。現在、開幕から25イニング連続無失点を継続しており、6回零封なら63年の中井悦雄(阪神)のリーグ記録「31」に並ぶ。歴史の扉に手をかけている背番号41に、甲子園も味方してくれるはずだ。

 「神宮より広いのでピッチャーにちょっと有利なのかなと。それを使ってストライク先行でいけるように」。ピッチャーズパークの利点も心の余裕に、気持ち良く腕を振る算段。予告先発が2戦続けて中止となる“Wスライド”は信頼の証。前カードの広島遠征中にはファンから「村神様」の声も飛んでいた。

 「村神様というと、やっぱりあっち(ヤクルト)になるんで。自分は自分。村上頌樹という名前を覚えてもらえるように」。自分が何者なのかを、その投球で見せつける。(遠藤 礼)

 ▽中井悦雄の開幕31イニング連続無失点 1943年生まれ、大阪府出身の中井悦雄は関大を中退して63年に阪神入団。デビュー戦は同年の9月7日、巨人戦の救援。9回の1イニングを無失点だった。続く18日の大洋戦で1点を追う8回から2イニングを無失点。サヨナラ勝ちでプロ初勝利を飾ると、連投の翌19日、プロ初先発の大洋戦から24日国鉄戦、29日の中日戦までは3試合連続完封(27イニング)の快投。10月17日の広島戦2回、藤井弘にソロを打たれるまで、開幕(デビュー)から31イニング連続無失点のセ・リーグ新記録を樹立した。

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