打率・167から16試合連続安打へ…Rソックス吉田が取り組んだ担当コーチとの共同作業とは?

[ 2023年5月9日 11:02 ]

レッドソックス・吉田(AP)
Photo By AP

 ボストングローブ紙が、最初の3週間不振で打率・167だったレッドソックスの吉田正尚外野手(29)が、一転16試合連続安打、その期間は打率・438、出塁率・479、長打率・750と打ちまくっている理由について8日(日本時間9日)報じている。

 担当コーチと信頼関係を築き共同作業でアジャストしてきた。実はレッドソックスはオフの間に、アレックス・コーラ監督と打撃コーチたちが吉田の在籍していたオリックス・バファローズのスタッフと1時間のズームミーティングを行っていた。吉田の打撃アプローチやスイングメカニックなどについてレクチャーを受けるためだ。その上で春のキャンプ中に本人と信頼関係を育んだ。吉田がスランプから抜け出すのに、そのプロセスが役立ったと言う。

 序盤、吉田は空振りが目立ったが、それは投手がボールをリリースする瞬間がきちんと見えていなかったから。そこでケージでコーチと共に、ボールが見やすく、球種を判別しやすいスタンスを探す作業をした。結果、前の足をほんの少しオープンに変えている。吉田は「今打てている大きな要因はボールが見えていること。スイングすべきボールを見極められている」と説明している。

 もう一つはオリックスのスタッフが指摘していた、打ちに行く時の手の位置。手の位置が高くなりすぎていた。ボールに向けて振り下ろす感じで、遅れるし、ゴロになった。そこで手の位置を頭のてっぺんではなく肩のちょっと上に変更、なめらかに素早くバットを出せるようになった。16試合連続安打中、空振りは激減。強い打球を右に左にと打ち分ける。メジャーの速い球にも対応し、直球に対し、打率・463、長打率・732だ。打順は2番に定着し、レッドソックス打線を牽引している。吉田は「打撃には答えがない。毎日より良い方法を探していくしかない。そこに焦点を絞り、コーチとも日々良い話し合いができている」と明かしている。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月9日のニュース