Rソックス・正尚 “イチロード”歩む!首位打者&新人王へ快調16戦連続安打 憧れハーパーも技術絶賛

[ 2023年5月9日 02:30 ]

インターリーグ   レッドソックス1-6フィリーズ ( 2023年5月7日    フィラデルフィア )

<フィリーズ・レッドソックス>7回、一塁に頭から戻る吉田(AP)
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 マッチョマンが、イチローの道を行く。レッドソックスの吉田正尚外野手(29)は7日(日本時間8日)、敵地フィラデルフィアでのフィリーズ戦に「2番・DH」で出場。4打数2安打で打率・321としリーグ5位に浮上した。日本選手の1年目では01年のイチロー(マリナーズ)以来22年ぶりの16試合連続安打。メジャー1年目に首位打者、新人王、MVPを獲得したオリックスの先輩以来の首位打者&新人王に期待がかかる。

 右へ左へ。日本が誇るヒットマンの姿が重なる。吉田がまた、高い打撃技術を発揮した。初回は右腕ウォーカーのスプリットを流し打つ左前打。7回は左腕アルバラドの96マイル(約154キロ)のツーシームを思い切り引っ張る右前打を放ち、今季13度目のマルチ安打をマークした。

 巧打から強打。1安打目は「逃げるシンカーのような球。そういうスタイルだと分かっていたので、引っ掛けないように心がけ、コンタクトを少し頭に入れながら打席に向かいました」とデータを頭に入れた技ありの一打だった。2本目は「ポイントを前に出してみようと思って、それがうまくはまった」。メジャー1年目の16試合連続安打は01年のイチロー以来。23試合、21試合連続安打をマークするなど、242安打、打率・350で首位打者と新人王、さらにリーグMVPを獲得したレジェンド以来22年ぶりだった。

 プロ1年目の16年。1月の神戸での新人自主トレで、トレーニングに訪れていたレジェンドと初対面し「“青学(大)の子やな”って言われた。知っていてくれてうれしかった」と話していた。オリックスでは20年にイチロー以来20年ぶりの首位打者。ポスティングシステムでのメジャー挑戦もイチロー以来だった。吉田は複数の米大手ブックメーカーのア・リーグ新人王オッズでも1番人気。偉大な先輩のように1年目の首位打者と新人王に期待がかかる。

 愛猫を「ブライス」、愛犬を「ハーパー」と名付けた憧れの存在、フ軍のブライス・ハーパーからも絶賛された。「彼のスイングはとても滑らかでシンプル。投球への対応も本当に良い。よくボールを見て、力強い打球を飛ばすし、全てにおいてバランスの取れた打者。彼のバッティングを見ると勉強になる」。バット2本とスパイクを贈られた本塁打王、MVP2度の左のスラッガーにも能力の高さを印象づけた。

 10連戦を終え8日(日本時間9日)は休養日で「しっかり休みたい。ケアしながら、調子いいときこそ気をつけながら」と吉田。チームは連勝が8で止まったが、マッチョマンのヒットパレードはまだ、止まらない。(杉浦 大介通信員)

 ≪日本選手1年目最長はイチローの23試合≫吉田が今季継続中ではメジャー最長の16試合連続安打。日本選手の1年目では01年イチロー(マリナーズ)の23、21試合に続く3位となった。日本選手最長もイチロー(マ軍)で、09年5月6日~6月3日の27試合。イチローはさらに25、23、21(2度)、20、19試合(2度)と8位までを独占。18試合で06年イチロー、07年田口壮(カージナルス)、22年の大谷翔平(エンゼルス)が続く。吉田が17試合連続なら、いずれも08年のイチロー、松井秀喜(ヤンキース)に並ぶ12位タイ。メジャー記録は1941年ディマジオ(ヤ軍)の56試合。吉田のNPBでの最長は20年の24試合だった。

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