広島・秋山 2打数1安打で存在感 新井カープ「切り込み隊長」最有力

[ 2023年3月6日 05:00 ]

オープン戦   広島0ー3ソフトバンク ( 2023年3月5日    ペイペイD )

<ソ・広>3回、二塁打を放った秋山(撮影・中村 達也)
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 広島・秋山翔吾外野手(34)が、5日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)に「1番・中堅」で先発出場し、2打数1安打と存在感を示した。これで今春出場した対外試合は5戦すべて1番起用されており、新井カープの「切り込み隊長」最有力の様相。新井貴浩監督(46)も明言こそ避けたものの、「秋山1番構想」は認め、ベテランの働きに期待を寄せた。

 新井監督が開幕オーダー構想の一端を明かした。それは「1番・秋山」。西武時代の15年には全143試合で1番に座り、シーズン最多安打記録の216安打を放った背番号9が新井カープの「切り込み隊長」最右翼だ。

 「相手が嫌な打順を組んでいきたいと思うから。ただ100%そう(秋山1番に)なるかは分からない。まだ先のことだけど、アキ(秋山)が一番(打順も)1番が多いからね」

 まだオープン戦12試合を残しており、考える時間は十分にある。だから新井監督も明言は避けたが、脳裏に思い描く開幕オーダー構想の上位に「1番・秋山」があることは示唆した。事実、ここまで指揮官はシーズンでの1番起用をにらんだ采配を続けている。

 今春の実戦では2番以降は菊池、西川ら主力も含めて、日替わりオーダーを組んで見極めを進めているが、秋山だけは例外。先発出場した対外試合5試合は、すべて1番で起用されている。「1番・中堅」を担ったこの日のソフトバンク戦でも先頭打者として迎えた3回に右中間二塁打を放って存在感を発揮するなど、対外試合は打率・364(11打数4安打)、2打点。すでに「切り込み隊長」として務めを果たす。

 途中加入した昨季は先発出場40試合すべてで3番を担った秋山。2月19日、今春初の対外試合DeNA戦(宜野湾)で1番起用された際には「(1番起用について)1番がどうということじゃなく、どの打席も(いい)形ができて、人数をかけて攻撃していけたらチームにとっても有利になると思う」と話すにとどめていたが、開幕が近づくにつれて、現実味を帯びてきた。

 西武時代の15年から主に1番に定着し、その打順で通算658試合出場、打率・321、81本塁打、305打点を記録した。17年には首位打者に輝き、過去4度、最多安打タイトルを獲得。15年から5年連続2桁盗塁など「足」も兼ね備える。「1番」はいわば“定位置”であり、自身の礎を築いた打順。適性の有無は問うまでもない。


 機動力野球復活を掲げる新井カープ。オープン戦残り12試合で、対戦相手が最も嫌がるオーダーを模索する。(長谷川 凡記)

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2023年3月6日のニュース