初V狙う大商大に魅惑の大型左腕「来年ドラフト上位候補」の声も 1回戦で富士大と激突

[ 2022年6月5日 16:46 ]

最速151キロの直球が魅力の大商大・高太一投手
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 第71回全日本大学野球選手権大会は6日に神宮球場と東京ドームで開幕する。5大会連続12度目の出場となる大商大(関西六大学野球連盟)は1回戦で富士大(北東北大学野球連盟)と激突。初の大学日本一をかけた戦いが始まる。

 強豪との一戦を前にぐんぐん調子を上げてきた。大商大は5月28日の練習試合で天理大(阪神大学野球連盟)に5―2で快勝。同29日は和歌山大(近畿学生野球連盟)と引き分けたが、同30日は佛教大(京滋大学野球連盟)に競り勝った。出場校同士による3試合の最終調整を終え、4日に東京入りした。

 富山陽一監督が投手陣の三本柱として期待を寄せるのが伊原陵人(4年=智弁学園)、上田大河(3年=大商大高)、高太一(3年=広陵)の3投手だ。今秋ドラフト候補の伊原は最速148キロを誇る左のエース格。スライダー、カットボール、カーブ、フォークと多彩な変化球を操る。上田は最速152キロを誇る右の本格派。リーグ最終節の龍谷大戦では1安打完封勝利を挙げるなど安定感は随一だ。富士大のエースは今秋ドラフト上位候補の金村尚真(4年=岡山学芸館)。1回戦屈指の好カードと言っていいだろう。

 大学では初の全国舞台となる左腕の高はおもしろい存在だ。最速151キロの直球は威力抜群。5月28日の練習試合・天理大戦は2回2/3を無失点にまとめ、内角高めの直球で打者2人のバットをへし折った。チェンジアップも持ち味で、緩急自在の投球に期待は膨らむ。ソフトバンクの稲嶺誉スカウトは「変化球の精度が上がれば、来年のドラフトでは上位で指名される可能性もあるでしょう。直球だけなら、来年のドラ1候補と言ってもいいかもしれません」と高い評価を下す。

 広島・広陵高出身で、19年の選抜大会に出場。今秋ドラフト上位校補に挙がる大阪ガスの河野佳投手の陰に隠れ、当時は4番手投手の扱いだった。大商大入学後に頭角を現し、今や三本柱の一角を占める。高は「チームの勝ちにつながるような投球ができれば、おのずと結果はついてくる。絶対、日本一を取りたい」と意気込む。全国舞台は選抜大会以来。魅惑の大型左腕がベールを脱ぐ。

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2022年6月5日のニュース