ソフトバンク逆転負け 藤本監督、攻めの継投策裏目も悔いなし「津森で打たれたら仕方ない」

[ 2022年6月5日 05:00 ]

交流戦   ソフトバンク2ー4中日 ( 2022年6月4日    バンテリンD )

<中・ソ>6回、岡林の二ゴロがセーフと判定され、リクエストを要求する藤本監督(撮影・椎名 航)
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 ソフトバンクは4日、中日に2―4で敗れた。2―1の7回に2番手で登板した津森宥紀投手(24)が溝脇に三塁打を浴び2点を失った。6回の好機で好投していた大関友久投手(24)に代打を送り、継投に出ての逆転負け。結果は裏目に出たが、藤本博史監督(58)は攻めの采配に悔いはないと語った。

 万全を期した継投策は実らなかった。2―1の7回、この回から登板した2番手・津森が2死一、二塁から代打・溝脇に投じた7球目の直球は高めに浮いた。右翼線を破られる2点三塁打で試合をひっくり返された。それでも、藤本監督はこれまで何度もチームを救ってきた右腕を責めることはなかった。

 「津森で打たれたら仕方ない。勝ちゲームのパターンで7回いっているわけだから。こっちは勝負にいってるわけだから悔いはない」

 勝負のポイントとなったのは2―1で迎えた7回の攻撃。2死二塁のチャンスで、指揮官は「(リードが)1点では心細い」と6回まで3安打1失点に抑え、76球と球数も少なかった大関に代打・明石を告げた。結果は中飛で追加点を奪えなかった。

 その裏の守りでは捕手も渡辺から甲斐に交代とバッテリーごとスイッチした。「1点差で(渡辺は)しんどいと思う。経験させるのと、勝ちにいくのとは違う。俺は甲斐だと思う」と采配に迷いはなかった。経験豊富な甲斐の起用に加え、津森は試合前まで22試合登板で4勝1敗、12ホールド、防御率0・93と抜群の安定感を誇っていた。信頼してマウンドへ送ったが、結果的には裏目に出た。

 先発・大関は初回にA・マルティネスに先制ソロを浴びたが、最速148キロの直球とフォークを軸に3~6回を完全投球。「中盤以降は気持ちを込め、自分らしい投球ができたと思う」と話した。藤本監督は「ずっとゲームをつくってくれている。ローテーションとして及第点」と信頼を深めていた。

 ヤクルトが勝利したため、交流戦の首位から陥落した。だが、昨季は5勝9敗4分けで11位と苦戦したセとの対決で7勝4敗で貯金を3つくっている。5日に勝って3カード連続の勝ち越しを決めれば勢いは取り戻せる。(福井 亮太)

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