下克上!宮崎梅田学園、敗者復活から都市対抗全国切符つかんだ!3年ぶり2度目の出場

[ 2022年6月5日 06:00 ]

第93回都市対抗野球九州地区予選最終日   宮崎梅田学園6ー5JR九州 ( 2022年6月4日    リブワーク藤崎台 )

3年ぶり2回目の本大会出場を決めて喜ぶ宮崎梅田学園ナイン
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 第2代表決定戦が行われ、宮崎梅田学園(宮崎市)がJR九州(北九州市)を6―5で破り、3年ぶり2度目の都市対抗出場を決めた。3回に2年目の大森聖也内野手(25=東海大)が逆転2ラン。追い付かれるも5回に勝ち越し、林健太投手(28=沖データコンピュータ教育学院)らの継投でリードを守った。第1代表のHonda熊本とともに本大会(7月18日開幕、東京ドーム)に出場する。

 まさに下克上の代表決定だ。初戦に敗退した宮崎梅田学園は敗者復活の1回戦から破竹の5連勝。西部ガス、JR九州と強豪を連破し第2代表に輝いた。復帰1年目の高田昌宏監督は「泣いてしまいました。選手が大企業を相手によくやってくれた」と目を赤くし、感謝を口にした。
 自動車学校の教習指導員らで構成する“教官軍団”がグラウンドを自在に駆けた。先手を許し1点を追う3回に大森が左越え逆転2ラン。ベンチの反撃ムードは高まった。「打撃が落ちぎみだったが7番から5番に上げてもらった。監督に感謝の一発が打てた」。福岡県出身。大阪桐蔭で14年夏の甲子園優勝を経験し東海大、沖データコンピュータ教育学院を経て、昨年入社した。代表決定の大一番には同じく2年目の江藤、細谷、武者、新人の宝田と5人の若手が先発し、8年目の林、7年目の松原、古市のベテラン投手陣が支えた。
 「新生梅田学園と言えます。内野は前回の本大会出場とほとんど顔ぶれが変わった。若い野手陣と経験のある投手陣がひとつになっての勝利」と指揮官。生徒が増える2、3月は教習業務で選手の全体練習はほぼゼロ。そんなハンデを乗り越え、前回は果たせなかった全国大会初勝利を若い力でつかみ取る。 (中島 泉)

 ○…3―3と同点の5回1死二、三塁に3番手で登板した林が好投した。「先頭打者をしっかり三振に取れ、次はスライダーを引っかけさせて狙った通りの投球ができた」とピンチを脱し4回1/3を2失点。西部ガス戦の6回2/31失点に続く好投で勝利を呼び込んだ。ここ2年は補強選手で出場しているが「自チームで出るのは最高」とチーム3年ぶりの本大会を心待ちにした。

 《JR九州、あと1点届かず》3年ぶりの本大会出場を逃した。野中憲二監督は「先手を取ったが相手は(敗者復活で)下から上がってきた勢いがあった」と押されぎみだった展開を悔やんだ。投手陣が四球がらみで失点して逆転を許し、9回に1点差まで追い上げる粘りを見せたが届かず。「継投のタイミングに反省が残った。選手は力をつけているので秋の日本選手権出場はぜひ取りたい」と前を向いた。

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2022年6月5日のニュース