亀山つとむ氏 虎の“スーパーカートリオ”島田、中野、近本 俊足そろう今こそスモールベールボールを

[ 2022年6月5日 05:30 ]

交流戦   阪神3―0日本ハム ( 2022年6月4日    甲子園 )

<神・日>5回2死一塁、島田は左前打を放つ(撮影・後藤 大輝)
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 【亀山つとむ 視点】島田、中野、近本の1、2、3番が試合を動かした。4回は先制機を演出し、5回は2死一塁からの3連打で2点をたたき出した。この3人が定着以降、4連勝と流れが良い。

 マルテのたび重なる離脱やロハスの不振により、苦肉の策で組んだオーダーかもしれないが、今のチーム状況で言えばこの1~3番がベストだろう。われわれの現役時代の一昔前、大洋が誇った「スーパーカートリオ」に近い印象だ。この機動力は武器になる。この日の4回のように3人のいずれかでチャンスをつくれば、佐藤輝、大山が大きいのを狙わなくても点を取る流れができる。5回のように連打に機動力を絡めて、3人で得点を生み出すこともできる。効率は悪くない。

 現状、最下位に沈んでいる阪神だが、選手個々の能力は決して低くはない。それをベンチがうまくつなぎ合わせることで、テーマを決めた野球ができるわけだ。ようやく“大型車”に頼らなくても戦えるスタイルが見えてきたのではないか。

 広大な甲子園を本拠地とする阪神が目指すべきは、投手中心の守り勝つ野球と考えている。落合監督が率いた全盛期の中日に近いイメージだ。1~3番に俊足がそろっている今こそ、スモールベースボールを展開する時。当面は3点を取り、それを守っていく野球をベースとして、戦いを進めていくべきだ。

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