これぞ“新庄野球”日本ハム初4連勝！采配ズバズバ10得点「最高。80回くらいガッツポーズした」

パ・リーグ   日本ハム10―2ソフトバンク （ 2022年5月15日    札幌D ）

＜日・ソ＞スタンドのファンに手を振る新庄監督（撮影・高橋茂夫）
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　こんな野球がしたかった。2度の重盗に大技、小技と新庄野球の魅力が詰まった10得点快勝。采配がズバズバ的中し、日本ハム・新庄監督も大興奮だ。「選手が作戦にしっかり応えてくれる。この成長はめちゃくちゃうれしかった。最高。80回くらいガッツポーズした」。7連勝で乗り込んできたソフトバンク相手に今季初の同一カード3連勝し、今季初の4連勝を飾った。

　2回に1点を返し、なお2死一、三塁。「100％成功する」と確信して出したサインは初球重盗だった。一塁走者が走り、捕手の甲斐が投げた瞬間に三塁走者・水野がスタートを切り、プロ初盗塁が本盗となって同点とした。指揮官が試合前に活躍を予告していた浅間は3試合ぶりの先発で、3回2死一、二塁から決勝2点二塁打。「右中間に打つ」と打球方向まで的中させ、伝え聞いた浅間も「凄い」と驚いた。

　4回無死一、三塁ではセーフティースクイズで追加点。10日オリックス戦で送りバントに失敗し懲罰交代させていた今川に「俺に対しての仕返しに決めてみ」と指示し、今川も「執念」で一塁側に転がした。なおも2死一、二塁、カウント1―1からの3球目に再び重盗に成功。右腕・松本がセットに入ってから4秒後半～6秒の間に二塁を一度見てから投げるパターンを見抜き、グリーンライトを出した指揮官は「癖もタイミングも秒数もほぼ一緒」。強肩・甲斐から4盗塁を決めた。

　当面の中軸固定を明言した清宮、野村、万波もいずれも安打を放ってそろい踏み。万波は6回の5号140メートル弾など今季初の猛打賞で指揮官は「3、4、5番もそうだけど、線になってきている」と手応えも確かだ。

　スクイズ失敗などがあった11日オリックス戦後に「減らしていかないと成長はないね」と厳しいコメントを出してから4日後。自身の采配的中よりも、選手の成長が何よりの喜びだった。（東尾　洋樹）