MLB公式サイトデータ分析担当のアドラー氏が選ぶ大谷弾ベスト5 1位は初リアル二刀流での一発

[ 2022年5月16日 02:33 ]

ア・リーグ   エンゼルス9ー1アスレチックス ( 2022年5月14日    オークランド )

アドラー氏
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 大リーグ公式サイトでデータ分析を担当するデービッド・アドラー氏(30)が、ベストホームラン5本を挙げた。同氏はMLBの動作解析システム「スタットキャスト」で打球速度や飛距離、角度を測定。誰よりも詳しく、そして近くで全100本を分析し続けてきた専門家が選んだ5本とは――。(取材・構成 杉浦大介通信員)

 【1 21年4月4日Wソックス戦 初リアル二刀流】昨季の驚異的なMVPシーズンがここから始まった、という意味で象徴的な一発だ。初めて「リアル二刀流」で出場し、初回、100マイル(約160.9キロ)以上の速球を3球も投げ、その裏、シースが投じた97マイル(約156.1キロ)の直球を、打球速度115.2マイル(約185.4キロ)で、451フィート(約137.5メートル)飛ばした。同じ試合で100マイルの速球を投げ、115マイルの打球を計測したのは大谷のみ。しかも1イニングでやり遂げた。

 【2 18年4月6日アスレチックス戦 特大弾でパワー通用証明】メジャー1年目の最初の特大弾。打球速度112.4マイル(約180.9キロ)で、エンゼルスタジアムの中越えに449フィート(約136.9メートル)の一発。この美しい一発で、メジャーでもエリートレベルのパワーを持っていることを初めて誇示した。

 【3 21年6月28日ヤンキース戦 トラウト、プホルス超えた最速打球】15年のスタットキャスト導入後エ軍の選手は計1000本以上の本塁打を打ったが、最速は大谷。打球速度117.2マイル(約188.6キロ)はトラウト、プホルスが打った本塁打よりも上だった。

 【4 21年6月8日ロイヤルズ戦 最長143メートル弾】飛距離は470フィート(約143.3メートル)。大谷が打った最長の一発をこのリストに載せないわけにはいかない。15年以降の約3万9000本塁打の中で、470フィート以上飛んだのは130本のみで確率は0.3%。これだけの飛距離を出すために、規格外のパワーが求められることは言うまでもない。

 【5 18年9月5日レンジャーズ戦 自身最高45度弾】リストの最後に含めたいものは何本かあるが角度45度で107.3マイル(約172.6キロ)の速度で打ったこの一撃を選びたい。この日、エ軍は大谷が右肘手術を受け投手としてはシーズン終了と発表したがその2時間後にDHで出場し2本塁打。その1本目が、メジャーで最も高く打ち上げた一発。数字以上に、いかにユニークな選手であるか示した。

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