ソフトバンク 4日にも自力V消滅 後半戦6度目の9回の失点…救援失敗の板東に工藤監督「乗り越えて」

[ 2021年9月4日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1-2オリックス ( 2021年9月3日    ペイペイD )

<ソ・オ>9回2死一、二塁、ジョーンズに適時打を打たれガックリの板東(左から3人目)(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは3日、オリックスに1―2で敗れた。0―1の8回に栗原陵矢捕手(25)の適時打で同点に追い付いたが、直後の9回に板東湧梧投手(25)が勝ち越しを許し、1点差で競り負けた。再び借金生活となり、首位・オリックスとのゲーム差は今季最大タイの6となった。4日の同戦で勝たなければ自力優勝の可能性が消滅する。

 0―1の8回2死一、二塁で栗原が中前へ同点打を放った。「野手が点を取ることができなかったので、何としてもという思いでした」。前々回は7回無失点、前回は完封されたオリックス・山本から24イニングぶりに得点をもぎ取った。だが、喜びはつかの間だった。

 直後の9回、マウンドに上がった3番手の板東がつかまった。2死一、二塁でカウント0―2と追い込みながら3球目の高め直球を中前へ運ばれた。板東は8月28日にも9回にジョーンズから同点打を浴びた。今度は勝ち越し許し、両膝に手をついてしばらく動けなかった。

 これで後半戦に入って16試合で6度目となる9回の失点。工藤監督は「それだけ1点を守るポジション、9回は難しいということなんですよ。何とか乗り越えてほしい」と板東を責めなかった。しかし、ストッパー不在が改めて浮き彫りとなる結果となった。

 攻撃では何とか山本を攻略しようと、勝負手を打った。4月14日の対戦で先制打を含む3安打を放った松田をプロ16年目で初の2番に置いた。さらに早いカウントから甘い直球とフォークを狙うよう指示。1巡目は今宮以外が初球を迷わずスイングしたが、仕留められなかった。栗原のチーム3安打目が得点につながったが、援護が1点では厳しい。今季の山本との対戦は1勝4敗となった。

 逆転Vへ望みをつなげるはずの直接対決3連戦初戦を落とし、オリックスとのゲーム差は今季最大タイの6差と拡大した。4日の同戦で負け、もしくは引き分けで、自力優勝の可能性が消滅する。指揮官は「考え過ぎても良くない。前を向くこと。明日は明日の新しい風が吹く」と必死に気持ちを奮い立たせた。(井上 満夫)

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2021年9月4日のニュース