【市川いずみの届け夏エール】難病にも負けない!高川学園・高橋、ボールボーイでナインにエール

[ 2021年8月23日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会2回戦   高川学園3-4神戸国際大付 ( 2021年8月22日    甲子園 )

<神戸国際大付・高川学園>試合前のノックで、ボール渡しを行う高川学園・高橋柊斗(撮影・河野 光希)
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 感覚のない右手で、ボール渡しを全うしました。高川学園のボールボーイ高橋柊斗君が違和感を感じたのは昨年10月、紅白戦での登板時でした。「握っているのにボールの縫い目がわからない」。右肘にしびれがあり、精密検査の結果『脊髄空洞症』と診断されました。脊髄の中に脳脊髄液がたまって空洞ができ、神経障害を引き起こす難病。3月に手術した際に医師から伝えられた言葉は「今まで通り野球を続けるのは難しい」で、高橋君は「頭が真っ白になりました」と振り返ります。

 楽天・岸孝之投手のようになりたい、と茨城から山口へやってきました。緩急をつけた投球が持ち味。字を書くことも、箸を使うことも困難になりましたが「諦めたくない」と退院後も全ての練習メニューに入りました。

 甲子園で背番号をもらうことはできませんでしたが、西岡大輔部長が「高橋も重要な戦力」と評したように、仲間の1番近くで見守りました。ナインの帽子のツバには“自分にしかできないことを全力で”と右手でペンを走らせました。仲間のために約20枚もの資料を作るなど全力を尽くした高橋君。「最後は目指してきた場所で終われて、すごく幸せな時間でした!」。両親に買ってもらったグラブと共に、夢舞台で野球人生を締めくくりました。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。高校野球検定に合格し自宅に甲子園の土を飾るほど生粋の高校野球好き。

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