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盛岡大付・渡辺 夏史上初完全試合まであと4人 10年一二三以来1安打完封

[ 2021年8月23日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会2回戦   盛岡大付4ー0沖縄尚学 ( 2021年8月22日    甲子園 )

<沖縄尚学・盛岡大付>沖縄尚学打線を1安打完封に抑えた盛岡大付・渡辺(撮影・亀井 直樹)
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 8回2死。夏の甲子園で誰も成し遂げてない完全試合まで、残るは4人――。盛岡大付(岩手)のエース右腕・渡辺翔真(3年)が投じた94球目だった。133キロ直球を捉えられ、打球は中前に抜けた。ナインがマウンドに集まると、こんな言葉を掛けられた。

 「ここまで打たれなかっただけでも奇跡だろ。これで守りやすいわ」。9回は先頭に四球を与えたが、許した走者は2人だけ。1安打完封は10年の一二三慎太(東海大相模)以来、2戦連続完封は16年の早川隆久(木更津総合)以来の快挙だ。

 直球の最速は140キロ。スライダー、カーブなど変化球を低めに集め、直球を生かす配球に徹した。「球速よりもコースにしっかり投げることしかできない。(コースに)投げ切ることを意識した」。スピードよりもコントロールが身上だ。

 今夏49代表校のエースで、地方大会で投球回よりも被安打が多かった投手は4人。28回で14失点だった渡辺はその中の一人だった。関口清治監督は「岩手大会が終わって夏のビデオを見直したり、何で打たれたか考えられる。自分でしっかり課題を見つけクリアできる子」と甲子園での変身ぶりを解説した。

 成績もトップクラスで学年1位を取ったこともある。8回に援護弾を放った小針遼梧(とおご=3年)は1年時、寮で同部屋だった右腕に驚かされた。「練習が終わって深夜0時からストレッチしながら勉強していた。ストイックさがありました」と証言した。

 「小さい頃からキャッチボールが大事といろいろな人に言われてきた。その積み重ねが大きかったと思う。また甲子園で試合ができることがうれしい」と渡辺。指導者が泣いて喜びそうなコメントを残し、3回戦に目を向けた。(川島 毅洋)

 ◇渡辺 翔真(わたなべ・しょうま)2003年(平15)6月4日生まれ、埼玉県出身の18歳。小2から野球を始め、狭山台中では武蔵狭山ボーイズに所属し3年時に全国大会準優勝。盛岡大付では1年春からベンチ入り。趣味は映画観賞。遠投100メートル。50メートル走6秒4。1メートル75、75キロ。右投げ右打ち。

 ≪11年ぶり快挙≫盛岡大付の渡辺翔真が1安打完封勝利。夏の1安打完封は10年に一二三慎太(東海大相模)が土岐商戦で記録して以来11年ぶり。74年の金属バット導入後では14人目、15度目となった。また、渡辺は8回2死まで打者23人に完全投球。夏の完全試合達成投手はまだ出ておらず、82年に新谷博(佐賀商)が木造戦で9回2死まで続けたのが最も近づいた例となっている。なお、春は78年に松本稔(前橋)、94年に中野真博(金沢)がマークしている。

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