×

明徳義塾・馬淵監督の思惑通り 明桜・風間対策徹底し、7回以降6得点「1球でも投げさせて」

[ 2021年8月23日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会2回戦   明徳義塾8-2ノースアジア大明桜 ( 2021年8月22日    甲子園 )

<ノースアジア大明桜・明徳義塾> 5回、ピンチで肩を組み選手に言葉をかける明徳義塾・馬淵史郎監督(左) (撮影・亀井 直樹)
Photo By スポニチ

 2回戦4試合が行われ、明徳義塾がノースアジア大明桜に快勝した。今秋ドラフト1位候補の風間球打投手(3年)に対し、馬淵史郎監督による剛腕対策が的中。4強に進んだ16年以来の16強入りを果たした。

 明徳義塾・馬淵史郎監督の鋭い観察眼は、最速157キロ右腕をも丸裸にした。ノースアジア大明桜・風間球打に6回まで139球も投げさせ降板させると、2番手以降を攻め終盤3イニングで6得点。高知大会での高知・森木大智に続き、またも今年の高校BIG3の一角を撃破し、5年ぶりの16強入りを決めた。

 「1球でも風間君に投げさせて、競っていたらウチのペース」

 15日に対戦が決まってから、ピッチングマシンの下に50センチのパレットを敷いて打撃練習を開始。打撃投手もパレットの上から投げさせ角度のある直球対策を講じた。加えて<1>顎を上げて高めを振らないこと<2>膝より低い変化球も振らない、の2点を徹底して意識づけ。周到な準備は実を結び、のべ27打者のうち7人がフルカウントまで粘った。

 「クイックになるとストライクがあまり入らなくなる。前の試合ではけん制球を投げていない」

 弱点も見抜いていた。高知大会4試合と県岐阜商との初戦を合わせチーム盗塁は0。だが、初回2死から四球で出塁した森松幸亮をいきなり走らせた。二盗は失敗に終わったが、早々に布石を打つことには成功。警戒を強めた風間は、クイックを多用せざるを得なくなり制球を乱した。

 必然的に球数は増え、スタミナを消耗させた。球威が衰えた5回1死から米崎薫暉(くんが)が中越え三塁打を放つと、2死三塁から森松がこの試合111球目の150キロを決勝の右前打。名将は「たまたまそういう展開になった」と控えめに語ったが、全ては計算し尽くされていた。

 「高校生で150キロを投げるのはすごいこと」と風間や森木の才能を称賛しつつも、「でも、今はどこも150キロを打つ練習はしていますから」と続けた。森木攻略と全く同じパターンで手にした甲子園の春夏通算53勝目。名物監督の円熟味が、どんどん増している。(北野 将市)

 ▼今夏高知大会決勝・明徳義塾5―3高知 酷暑の中、高知先発の最速154キロ右腕・森木大智に対し序盤3イニングで51球、8回までに120球を投げさせた。森木が疲労困憊(こんぱい)となった同点の9回に死球と2連続暴投で無死三塁とし降板に追いやると、2番手・高橋克の代わりばなを攻め、3安打とスクイズで一気に3得点を挙げて勝ち越し。エース左腕の代木大和が3失点完投で勝利して、2大会連続となる夏の甲子園出場を決めた。

 《高知商に並ぶ61勝目、11年習志野以来の三重盗も》明徳義塾が今大会2勝目を挙げ、夏の甲子園通算36勝目。春夏通算では61勝目となり、これまで県勢最多だった高知商(春23勝、夏38勝)に並んだ。明徳義塾が三重盗を決めた。2―1の7回1死満塁で、代木がスクイズを試みるも空振り。捕手の中井がワンバウンドを一塁方向へはじいた際に、三塁走者・米崎が本盗に成功。スタートを切っていた二塁走者・森松、一塁走者・加藤も盗塁を決めた。過去には11年の習志野が1回戦・静岡戦の7回2死満塁で記録した例がある。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2021年8月23日のニュース