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巨人・中田 ミスターの“神予言”に応えた!巨人移籍1号「一生忘れられない一日になる」

[ 2021年8月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―4DeNA ( 2021年8月22日    東京D )

長嶋終身名誉監督(右)に握手で激励される中田(奥は原監督、球団提供)
Photo By 提供写真

 チームメートへの暴力行為による出場停止処分を受け、日本ハムから無償トレードで巨人に移籍した中田翔内野手(32)が22日、移籍初安打となる2ランを放った。DeNA戦に「5番・一塁」で移籍後初スタメン。1―4の7回、左越えに豪快に運んだ。敗色ムードを一変させ、引き分けにつなげる一撃。信頼回復、そして恩返しに向け、アーチを積み重ねていく。

 8回の守備へ向かう中田に、ファンから大きな拍手が送られた。両足をそろえ、帽子を取って右翼席へ一礼すると、今度は一塁側スタンドへ一礼。計2度、深々と頭を下げた。

 「こうやって大きな拍手をジャイアンツファンの皆さんからいただけると思っていなかった。当たり前のことではないと思う」

 1―4の7回1死二塁。今永の初球、内寄りの直球を左翼席上段へ運んだ。移籍5打席目の初安打。5月1日の西武戦で放った4号以来の一発となる貴重な2ランだ。本塁後方の球団ブースで観戦した長嶋茂雄終身名誉監督は、試合中盤に「振りは悪くない。中田翔が試合勘を取り戻して一本が出ればチームは大爆発していくはず」と話しており、予言が的中。左手で窓を何度も叩いて喜んだ。

 中田は試合前、ミスターと初対面し、激励を受けた。「握手もしてもらい“頑張れ”という言葉を掛けてもらった。本当にありがたかった」と感謝。ウィーラーが同点ソロで続き、原監督には「起死回生的になりましたね」と称えられた。

 トレード発表から3日目で初スタメン。1軍公式戦での先発は6月8日の阪神戦以来75日ぶりだった。「1打席目は足が軽く震えているぐらい緊張していた。ふわふわしてしまっているような感じはありました」。初回、丸の先制弾が飛び出すと、ベンチ前では全員がお決まりの「丸ポーズ」で迎える中、中田は左手にバットを持ち右手で控えめに祝福した。すぐに真顔になりネクストバッターズサークルへ。張りつめた思いと、一打席でも早く貢献したいという気持ちが垣間見えた。

 見逃し三振、二飛に倒れた最初の2打席は、ともに内角に直球を決められた。反省を生かし「インコースに目付けを変えた」と初球を捉えた。結果的に引き分けに持ち込む、貴重な一振りになった。

 新天地では、心強い同学年の気遣いも身に染みた。「受け入れてくれてうれしかった。丸にしても、小林にしても菅野にしても。“何か困ったことがあったら言ってこい”と」。巨人・中田の初アーチは、多くの人に支えられて生まれた。

 「一生忘れられない一日になると思います」。暴力行為の事実が消えることはなく、批判の声も残る。信頼を取り戻すべく、「一からつくり直す」と誓った新たな野球人生の一歩を踏み出した。(小野寺 大)

 ▼巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(中田の2ランに)流れを変えるホームランでしたね。あの場面で完璧な一発を打てるのはさすが。真の強打者ですね。これを機に本来の力を出してくれるでしょう。

 《史上7人目の同一シーズン両リーグ本塁打》日本ハムから加入した中田(巨)が移籍後初本塁打をマークした。今季は日本ハムでも5月1日の西武戦など4本塁打している。同一シーズンでの両リーグ本塁打は、今季の加藤翔(ロ→中)、炭谷(巨→楽)に続き史上7人目だ。なお、同一シーズン2球団本塁打は52年に深見安博(西鉄2本、東急23本)も記録。同年のパ本塁打王になっている。

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