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「恐怖の7番」長崎商・鬼塚 初戦から4安打は全て適時打 同校最高4強超えへ「泥臭く戦いたい」

[ 2021年8月23日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会2回戦   長崎商6-2専大松戸 ( 2021年8月22日    甲子園 )

<長崎商・専大松戸>7回2死三塁、長崎商・鬼塚は左前適時打を放つ(撮影・平嶋 理子) 
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 2回戦4試合が行われ、長崎商は7番・鬼塚陸人(3年)の2安打2打点の活躍などで専大松戸(千葉)を下し、九州勢で唯一16強に進んだ。

 初戦で1952年以来69年ぶりの甲子園勝利を味わった長崎商が、また笑った。2勝目を決定づけたのは7番・鬼塚陸人。5回に2点を勝ち越し、なお2死一、三塁の好機。ここで専大松戸のエース深沢鳳介(3年)が登板しても冷静だった。

 「そろそろ深沢君かなと思ったら自分(の打席)に出てきたので、それなら初球から絶対に決めてやれと。試合前から(決め球の)内角と思っていました」。代わりばなの136キロ内角直球を左前適時打。「いいところに落ちた」と振り返った。

 7回2死三塁でも勝負強さを見せつけた。カウント1―2からの4球目、深沢の外角低めスライダーを再び左前へ。3球目は空振りした球種を長いリーチでバットに当て、6点目を奪った。「ボール球だったけど泥臭く打てました」。初戦を含め4安打すべてが適時打。まさに「恐怖の7番」だ。

 今夏の長崎大会は打率・125と絶不調。それが聖地に乗り込むと別人になった。「素振りを見直しました。打球の方向を意識しつつ回数も増やして。それが結果につながったのかな」。チームも1・2回戦計28安打14得点と波に乗る。「全員がドンドン振っていくイケイケムードなんです」と鬼塚なりに分析した。

 長崎勢の夏2勝は07年の長崎日大以来、14年ぶりだが、目標はもっと上。長崎商の過去最高は1952年の4強だ。出番こそなかったが2度の伝令役を務めた青山隼也主将(3年)が言う。「自分たちはそれ(4強)を乗り越えるためここに来ました」。鬼塚も「どこが来ても強豪ばかりだけど、今まで通り泥臭く戦いたい」と無欲を強調した。(伊藤 幸男)

 ◇鬼塚 陸人(おにつか・りくと)2003年(平15)6月14日生まれ、長崎県出身の18歳。小1から時津北少年ソフトでソフトボールを始める。中学時代は鳴北中の軟式野球部に所属し、投手と一塁手。長崎商では1年秋からベンチ入り。好きな言葉は「努力は一生、後悔は一瞬」。1メートル94、96キロ。右投げ右打ち。

 《声の代打も力に》新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が発令されたことを受け、この日からブラスバンドが来場できなくなった。長崎商には新しく録音したCDが前日に届いたという。2打点と活躍した鬼塚は仲間に勝利を届け「(長崎商の)応援でまた試合をやるぞと言って試合に入って、それが実現できて良かった」と笑顔だった。今春選抜ではブラスバンドによる応援は禁止されており、今夏の甲子園では球児たちの大きなモチベーションになっていた。

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