ダルビッシュ 5回5失点も黒星消える 逆転勝利の味方を称賛「すごく良い野球」

[ 2021年5月30日 11:33 ]

インターリーグ   パドレス11―8アストロズ ( 2021年5月29日    ヒューストン )

アストロズ戦に先発したダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(34)は29日(日本時間30日)、ヒューストンでのアストロズ戦で今季11度目の先発登板。アストロズとは17年のワールドシリーズで2試合連続で2回途中KOとされて以来、3年7カ月ぶりの対戦。因縁の相手にお返しと行きたかったが、5回5失点(自責4)で降板した。

 3回までは無安打無失点に抑えていたが、4回に2番マコーミックに93マイル(約149・6キロ)の直球を左前打、2死後5番コレアに真ん中に入った85マイル(136・8キロ)のカッターを右中間に2点本塁打と先制点を許した。

 5回は1死から8番ストローに85マイルのカッターをレフト左に二塁打、9番スタッブスには2―2から投げた低め直球をボールと判定され、珍しく判定に不満を示した後、四球。1番アルテューべには初球94マイル(約151・2キロ)の2シームがバットのグリップエンドに当たったかに見えたが死球となり1死満塁。2番マコーミックにはフルカウントから87マイル(約140キロ)のカッターで詰まらせたが左犠飛となり1点。3番ブレグマンには91マイル(約146・4キロ)内角高めのスプリットをレフト左に痛烈な適時二塁打で1点、4番タッカーはカッターでニゴロに討ち取ったが、二塁手がはじいてこの回3点目。ダルビッシュは5回で降板した。

 この日の投球結果は5回を投げ4安打3四球5奪三振、5失点(自責4)。球数は92球。今季のダルビッシュは2試合目から10試合目まで2失点が1度、1失点以下が9度と安定していたが、5回はツキもなくビッグイニングを許した。

 試合は9回にタティスJr.の3点本塁打で同点に。ダルビッシュの負けは消え、延長12回にパドレスが3点を取って11―8と5時間8分の激戦を制した。

 試合後の一問一答は以下の通り。

――今日のピッチング。
「良い球と悪い球がはっきりしたゲーム。満塁になってから相手にうまいアプローチをされた」

――ファールで粘られた。
「いちばん大事な三振のところをボールとコールされて、『エッ』というのがあったし、アルテューベのもファールだと思った。そういうのが重なったのもあったので、自分としてはそんなに悪いという感じではなかった」

――パドレスが逆転勝ち。
「すごく良い野球、一人ひとりができることを最大限にやっている。みんなが集中力を切らさないのがすごい」

――登板間のコンディションは。
「ミルウォーキーで食べるものがなくあまり食べられなくて。身体が特に良いというわけではなかったが、技術的にはそんなに悪くなかった」

――球種別では。
「珍しくカットボールがあまり良くなくて、スライダーもコロラド戦から良くなくて、ゲームメークをうまくできなかった理由かなと」

――曲がり球が曲がりすぎていたのか。
「曲がり過ぎというより、投げる時の発射角がずれていた。手首の使い方も忘れている。今年はいまいちしっくりこない。カーブも今年初めて良くなかった」

――90マイルくらいのカッターを多めに使っていた。
「納得行くような速いカットボールは投げられていなかったが、昨日遊びで投げたらしっくり来るのがあった。今日試合で使ったらコントロールもいいし、スピンもきちんとかかっているし、バッターの反応も良かった。結構自信になりました」

――生命線のカットボールが良くなくて今日、どうピッチングを変えたか。
「カットボールはそれでも中心ですけど、決めに行ったのがずれて、右打者のインコースに抜けたりした。まっすぐを多めに突っ込んだり、今日はスプリットが良かったので使ったりしました」

――コレアに本塁打を打たれたカッターは甘かったのか。
「あれはストライクを投げに行くカットボールなので、僕にとっては全く問題ない」

――映像で見ると体調が良くないように感じる。食事が原因か。
「どうなんですかね。今年それなりに投げているけど。食事をちゃんと食べられないと回復もしない。次のサンディエゴから日本食を持ってこようかなと思っている」

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2021年5月30日のニュース