ソフトバンク5発で巨人戦14連勝 元首位打者・長谷川2発4打点「あの感覚をもう一度、味わいたい」

[ 2021年5月30日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク8―3巨人 ( 2021年5月29日    ペイペイD )

<ソ・巨>5回2死一、二塁、右中間に3ランを放つ長谷川(撮影・吉田 剛)
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 ソフトバンクは29日、今季パ・リーグ最多の1試合5本塁打を浴びせ巨人に2連勝し、交流戦の勝率を5割とした。巨人戦はオープン戦も含め19年6月から14連勝だ。5番・左翼でスタメン出場の長谷川勇也外野手(36)が今季1号を含む2本塁打で4打点の大活躍を見せた。

 5回の攻撃終了後に上林と交代したソフトバンク・長谷川に、バレンティンがタオルをうちわのようにし、ねぎらいの風を送っていた。前夜の1試合2発男からのサービス。ベテランはしばらく余韻に浸っていた。

 「いい集中力を出せたと思います。甘い球をしっかりと仕留められた。追加点が欲しいところでホームランは、たまたまです。明日またいい働きができるようにしたい」

 2回だった。12号ソロを放った柳田の「勢いに乗って」右中間テラス席に1号ソロを突き刺し2―2の同点とした。サンチェスの真ん中フォークに反応した。さらに4―2の5回2死一、二塁で、サンチェスの甘いカットボールを強振し中押しの2号3ラン。2発とも同じ場所に着弾した。2013年に198安打で最多安打と首位打者の2冠を獲った“打撃職人”は、こう語ったことがある。

 「198本打ったときの感覚が残っている。この球を、この辺に打って、あそこに飛ばして…という感じ。あの感覚をもう一度、味わいたいし、近づけたいと思います」

 プロ15年目で通算5度目の1試合2本塁打。交流戦では、09年6月20日横浜戦以来12年ぶり2度目だ。

 守備でも鼓舞した。DH以外のスタメンは今季初めて。「5番・左翼」で出場し、5回2死二塁で松原のファウルフライを追った。無人の観客席に身を乗り出し、フェンスに体をぶつけながらジャンピングキャッチ。先発マルティネスが「ナイスプレー!」と雄叫びをあげた。

 チームは前日4発。この日は甲斐と松田の本塁打も飛び出し、今季パ・リーグ最多の1試合5発で、全得点を叩き出した。交流戦1試合5発は17年6月8日ヤクルト戦以来。交流戦初のカード勝ち越し。オープン戦も含めると引き分けを挟み巨人戦は14連勝。工藤監督も大満足だ。「長谷川くんはよく捕ったし2本も本当に良く打った。効果的な、意味ある本塁打ばかりだった。実に素晴らしい」。前夜はバレンティンが2発。五輪予選で離脱中のデスパイネと、リハビリ中のグラシアルの穴は埋まった。

 ≪交流戦2試合9発は最多タイ≫ソフトバンクは巨人を相手に28日が4本塁打で、この日が5本塁打。交流戦の連続2試合で合計9本塁打は、ヤクルトが06年5月10、11日の西武戦で9本(4→5)、ソフトバンク自身が09年6月20、21日の横浜戦で9本(6→3)打ったのに並ぶ最多記録となった。交流戦で連続3試合の合計最多本塁打は、前記の06年ヤクルトが5月9~11日の西武戦で記録した13本(4→4→5)だが、3戦目はどうか。

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2021年5月30日のニュース