巨人・桑田新コーチが初指導 選手の「伴走者」誓う「ともに考え、悩んで、最後に喜べるように」

[ 2021年2月2日 05:30 ]

打撃練習の間にキャッチボールをする桑田投手チーフコーチ補佐(撮影・光山 貴大)
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 コロナ禍もあり、巨人の「S(スペシャル)班」は異例の東京ドームでキャンプイン。退団した06年以来、15年ぶりにチームに復帰した桑田真澄投手チーフコーチ補佐(52)が初指導を行った。ユニホーム姿はお預け となったが、投手陣にノックを行うなど精力的に動いたレジェンドは選手の「伴走者」となることを誓った。

 現役時代にファンを熱狂させた東京ドーム。胸に「GIANTS」、左肩に「73」の背番号が入ったジャージー姿でグラウンドに登場した桑田コーチが右翼付近でアップを行っていた選手らに歩み寄る。新人コーチとして、謙虚に頭を下げた。

 「一年間、日本一に向かって頑張りましょう。皆さんの潜在能力を引き出したい。そして皆さんから野球人として学ぶこともたくさんあると思うので、よろしくお願いします」

 投手陣のノックでは率先してノッカー役も務めた。現役時代から打撃に定評がありテンポよく打った。トレーニングで投手陣がセンター後方に移動すると自身も移動。グラウンドを動き回り、動きに目を光らせた。

 指導者としての再出発。掲げた理想像は「伴走者」だ。「ともに考え、悩んで、苦しんで、悲しんで、そして最後に喜べる伴走者になりたい」。現役時代からさまざまなトレーニングを取り入れ、引退後はスポーツ科学を学ぶなど引き出しは多い。選手に全てを還元するため、まずは個々の能力や性格を知ることが最優先事項。背番号「18」の後輩である菅野とも言葉を交わすなど積極的にコミュニケーションを取り、ブルペン投球を終えた今村には「今日投げてどうだった?」、「去年一年間振り返ってどう思っているか?」などと質問攻めした。

 理論派で知られる桑田コーチではあるが「プロはある程度、体に染みこませる作業も大事だと思う。25、26歳くらいのピッチャーにはよく投げて、よく走ってもらいたい」とも語った。ユニホームを着用して宮崎に合流する6日からは打撃投手を行う可能性もあり「(肩を)これからつくっていきます」と意欲。リーグ3連覇と9年ぶりの日本一奪還のため、通算173勝を挙げた現役時代と同様に身を削る。(小野寺 大)

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