槙原寛己氏 ロッテ・佐々木朗希に太鼓判、テークバック大きくして恐ろしい球威が出る

[ 2021年2月2日 08:30 ]

ロッテ佐々木朗希の連続写真
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 【槙原寛己 CHECK!】ロッテ・佐々木朗の2年目の変化について、槙原寛己氏(57=スポニチ本紙評論家)が映像と連続写真を基に分析した。昨季との比較では左足の上げ幅が狭まり、テークバックを大きく使ったフォームに変わっていると指摘。最大出力で「恐ろしい球威のボールを投げる」と予想した。

 昨年との大きな違いは2つ。左足の上げ幅と、テークバックした右腕の使い方だ。この2つの動きは実は連動している。

 順番に見ていくと、軸足の右膝を折り曲げていたのが、今年はスッと直立している。膝を曲げるより脱力感があって、非常にいい形だ。そこから左足を上げるのだが、昨年は足を高々とはね上げる反動を使ってフォームに勢いをつけていた。今年は上げ幅が小さい。この動きをコンパクトにした分、右腕を大きく使っている。

 連続写真では体に隠れて分かりづらいが、映像でも確認した。テークバックを大きくとればボールが指にかかってタイミングが合った時には佐々木朗なら恐ろしい球威が出るはずだ。もちろん160キロオーバー。全部の動きを大きくしてしまうと上半身と下半身のタイミングを合わせるのに苦労する。今年の佐々木朗は左足より右腕の動きを優先したのだろう。

 ただデメリットもある。腕を大きく振るだけに、ボールが抜けたり制球に難があることだ。私も新人王を獲った翌年の84年、堀内恒夫さんに助言されてテークバックの小さいフォームに改造した。そうすると球筋が変わり、抜け球がなくなって制球が安定した。肩、肘への負担も少ない。佐々木朗はまだ2年目。確率を求めるなら後ろは小さい方がいいが、コンパクトなフォームより、まずは大器を大きく育てようとの首脳陣の意図も感じる。

 以降はあまり変化がなく、肘の使い方など相変わらずいいフォームだ。体自体も全体的に芯が入ったように見え、1年で大きく成長した。ニュー朗希の実戦登板も大いに注目したい。

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2021年2月2日のニュース