近大 1年生右腕・小寺「気持ちだけで行った」9回途中無失点で勝利貢献

[ 2019年10月7日 19:18 ]

関西学生野球秋季リーグ戦 第6節2回戦   近大2―1立命大 ( 2019年10月7日    ほっと神戸 )

8回2/3を無失点と好投した近大先発・小寺
Photo By スポニチ

 近大が接戦を制し、1勝1敗とした。1―1の延長11回1死二塁、井町大生捕手(3年=履正社)が右前に決勝打。打線全体で13安打を放ちながらも、わずか2得点での辛勝にも田中秀昌監督は「ぜいたくは言っていられない。まずは勝てばいい」と話した。

 勝利の立役者は新戦力だった。入学後、2度目の先発となった小寺智也投手(1年=龍谷大平安)は序盤から140キロ台中盤の直球とスライダーを軸に安定感抜群の投球を展開。9回2死から安打、四球でピンチを招いて降板したが、8回2/3を投げ、3安打無失点。「行けるところまで行こうと思った。最後はスタミナ切れでしょうか」とさわやかに笑った。

 最大の持ち味は「気持ち」の強さだ。「お互いに点数が入っていなかったので、1球1球大事に行きました。高校からコントロールもそんなに良くなっていないので、気持ちだけで行きました」。龍谷大平安3年夏の甲子園大会では、春夏通算100勝をかけた試合で先発。名門で1年時からベンチ入りするなど、数々の場数を踏んできた。

 指揮官の目には1年秋の近畿大会での姿が焼き付いて離れない。「忘れもしない紀三井寺球場の大阪桐蔭戦。何本ヒットを打たれても、これでもかと向かっていく。そこに惚れました」。敗れれば、優勝争いから一歩、後退する試合で、認めた気持ちの強さを存分に示してくれた。

 8日の3回戦には今秋ドラフト候補の村西良太投手(4年=津名)が先発予定。1回戦では同じくドラフト候補の立命大・坂本と投げ合い、結果的に0―1で敗れた。「しっかりと投げて、自分の評価も上げていかないと」と指揮官。1年生の意地を、今度は上級生が勝ち点に結びつける番だ。

続きを表示

2019年10月7日のニュース