有藤氏 金田さんの派手な退場劇は「計算してやっていた部分があった」

[ 2019年10月7日 05:30 ]

金田正一さん死去

金田監督(左)の就任会見に同席した有藤前監督(右)
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 【有藤通世氏 金田さんを悼む】寂しいね。私の入団5年目、73年にロッテ監督になったのが金田さんだった。本当にいろいろなことを教わった。プロの厳しい世界で18年間プレーし、通算2000安打を達成できたのも金田さんのおかげだと思っている。

 73年春の鹿児島キャンプ。金田監督からはトレーニング法に食事の管理、体のケア…とスポーツ選手に必要な要素を伝授してもらった。いずれも金田さん自身が現役時代に実践していたもの。トレーニングはランニングを中心に足腰の鍛え方。金田さんがいかに走っていたかは当時から語り草だった。食事は「新鮮なものを食べるように」と教わった。そして練習や試合後のマッサージの重要性。先進的だったし、「プロの世界で生き抜くためにやるんだぞ」と基礎を築かせてもらった。

 当時、プロ野球といえば巨人を中心としたセ・リーグ。パ・リーグがなかなか注目されず、マスコミにも取り上げられなかった時代に、金田さんのロッテ監督就任は大きなインパクトがあった。派手な退場劇なども、リーグを盛り上げようと計算してやっていた部分があったと聞く。「400勝左腕の金田正一」がパに光を当ててくれたのは間違いない。当時はあちこちで主催試合を行っていた時代。74年には日本一にもなった。大きな背中が懐かしい。

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