マー君、ポストシーズン男だ 通算4勝で松坂超え 日本人投手最多

[ 2019年10月7日 02:30 ]

ア・リーグ地区シリーズ第2戦   ヤンキース8―2ツインズ ( 2019年10月5日    ニューヨーク )

<ヤンキース・ツインズ>先発登板したヤンキース・田中将大投手(AP)
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 10月男だ。ヤンキースの田中将大投手(30)が5日(日本時間6日)、ツインズとの地区シリーズ第2戦に先発。5回3安打1失点の好投でチームは2連勝し、2年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。田中は松坂大輔(今季中日)を抜いて日本投手単独最多のポストシーズン通算4勝目。同被打率・164は歴代1位、防御率1・54は歴代2位(いずれも6先発以上)とし、大舞台での強さを示した。

 5回3安打1失点でまとめ、ベンチに戻る右腕に派手なガッツポーズはなかった。気温15度。田中の快投は、ニューヨークの秋の風物詩になりつつある。

 「コンスタントにスライダー、スプリットがコントロールできていた」。3回に大量7点の援護をもらった直後に1点返されたが、なお1死一、二塁では2者連続三振。5回2死では今季36本塁打のケプラーをこの日最速93マイル(約150キロ)で三飛に仕留め「特別良くなかった直球も、要所でうまく使えた」と振り返った。観客席からは里田まい夫人の熱い声援も注がれた。

 ポストシーズン通算4勝目は日本投手単独最多で、3年連続勝利は初めてだ。被打率、防御率1・54はそれぞれ歴代1、2位。初登板からの6先発全てで4安打2失点以下は史上初の快挙となった。ツ軍戦は自身6連勝。大リーグ公式サイトは名前にかけて「Masa―hero」と称賛。田中は「そこらへんの評価は自分自身でするものではない。スモールサンプルだし」と謙遜したが、大舞台で輝きを増している。

 今季の防御率4・45は自身2番目に悪い数字。一時は課題だったスプリットをフォークのように深く握るなど大きな修正に取り組んだが、最終的に本来の握りに戻した。「今までの握りで得た感覚を生かしながら投げたら空振りも増えた」。スプリットで7つの空振りを奪うなど、7奪三振をマークした。

 ポストシーズンでの強さの秘けつは「自分がコントロールできることだけにフォーカスして、より集中力を高めてゲームに入る。自分らしくいることが大事」という。それができる理由を「経験ですね。そう(自分らしく)いることが大事だというのは学んでいる」とした。10日(日本時間11日)の第5戦までもつれた場合は、中4日で先発することも可能。この日の経験もまた、さらなる快投につなげる。

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2019年10月7日のニュース