今年から「リクエスト」対象拡大!危険プレーやフェンス際の打球なども適用に

[ 2019年1月23日 05:30 ]

プロ野球の12球団監督会議に臨む各球団の監督、首脳陣ら (代表撮影)
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 12球団の監督会議が22日、都内のホテルで行われ、今季で導入2年目となるリクエスト制度の変更点が日本野球機構(NPB)から説明された。リクエスト制度で監督がリプレー検証を求めることができる対象が拡大され、本塁での衝突プレーや危険なスライディング、頭部への死球の有無などが加わった。対象拡大も回数には変更なく、監督の判断力が重要となる。

 監督会議は約1時間15分。大半が今季のリクエスト制度の説明に割かれた。新たにリクエスト制度でリプレー検証を求めることができる対象として拡大されたのは3点。各監督からの異議はなく、友寄正人審判長は「認識を共有できたと思う」と話した。

 (1)本塁での衝突プレーや併殺崩しの危険なスライディング 昨季は同様のプレーの際、アウト、セーフの判定だけがリプレー検証の対象だった。今季からは、コリジョンや危険スライディングをしたかどうか自体をリクエストできる。

 (2)頭部への死球 頭部に投球が当たったかどうか、攻撃側と守備側の双方がリクエスト可能で「一度(頭部死球による危険球で)退場との判定になっても、リプレー検証で当たっていないとなれば退場を取り消す」と友寄審判長。昨年8月19日には阪神・岩田の投球がヤクルト・青木のヘルメットのつばに当たったとして危険球退場になった。判定が不服だった阪神は意見書を提出。今季からは、リプレー検証で「当たったか否か」を確認できる。

 (3)フェンス際の打球(本塁打判定以外) ファウル、フェアも含め、打球が本塁打かどうかは審判団の判断でリプレー検証を行うが、フェンス直撃の前に捕球したかどうかなど、微妙な打球はリクエストの対象となった。

 リクエストの回数は昨季と同じ2回。監督会議の座長を務めたヤクルト・小川監督は「2回までという縛りがある中で対象が広がった。広がると(判断が)難しくなる」と話した。指揮官は昨年以上にリクエストのタイミングなどの手腕が問われることになる。

 ▽リクエスト 審判が必要に応じて実施していたリプレー検証を、監督から求められるようにした制度で、昨季から導入。9回までに2回使える権利があり、判定が覆れば回数は減らない。延長では新たに1回可能となる。

 ▼巨人原監督(リクエストの対象が拡大されることで)よりフェアな野球になると思う。我々はルールに従ってやると言うこと。現場もファンも求めているのは正しいジャッジ。

 ▼日本ハム栗山監督(対象拡大も)こっちは何も変わらない。リクエストはサブ的な要素で、リクエストに引っ張られたらダメ。本質的には選手の力で勝つのが理想。

 ▼阪神矢野監督(コリジョンなどクロスプレーのリプレー検証は、現場としては)納得できるというところになってくると思う。曖昧じゃなくなるからね。

 ▼楽天平石監督(頭部死球による)危険球は打者の命に関わる問題。あと、当たっていないのに投手がかわいそう、というところもあるので。

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