離ればなれの2年半でも深まった絆…家族とともに戦う中後 DeNAで新たな輝きを

[ 2018年7月25日 10:40 ]

DeNAで日本球界復帰した中後悠平投手
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 今年2月、羽田空港の国際線ターミナル。その子は、声を振り絞るように泣き叫び続けた。困り顔を浮かべるのはダイヤモンドバックスの春季キャンプ参加に備え、渡米直前の中後悠平投手(28)。いつまでも泣き止まないのは、パパとしばらく会えなくなるのを悟った長男の颯人(りゅうと)くん(2)だ。

 「今でも出かけようとすると(長く留守にすると思われて)、すごく泣かれてしまう。それだけ寂しい思いをさせてしまっていたんだな、と思いますね」

 今月初旬にDeNA入りが決まり、2年半ぶりに日本球界に復帰した左腕は、改めて痛感した。この2年半は離ればなれのことが多くても、家族とともに戦っていたのだと。

 颯人くんは中後がロッテを戦力外になった約1カ月半後、15年の11月下旬に誕生。ルーキーリーグからの挑戦となった16年に好投を続け、3Aリノで初登板した8月には妻・光(ひかる)さんに抱かれて現地を訪れた。光さんは栄養面でサポートすべく、「アスリートフードマイスター」の資格を取得。17年8月には次男・橙真(とうま)くんが誕生し、メジャー昇格後は4人で米国で暮らす予定だったが、その思いはかなわなかった。

 今年6月、2Aジャクソンから戦力外通告を受けた。失意の瞬間の後に待っていたのは、フロリダの遠征先から本拠地まで夜通し13時間のバス移動。遠征後に3日間の休みがあったため、「地元に帰る選手もいたので普段と違ってガラガラだった」という。暗く、静まりかえった車中で、途方に暮れた。「日米どこでもいいから、プレーを続けたい」。入団テストを経て、DeNA入りした。

 出場選手登録から5試合で早くも4試合目の登板となった24日の中日戦(浜松)では1回を3者凡退。「徐々に良くなってきている」と実感を込めた。マイナーで培ったハングリー精神、深まった家族のきずなも力に変え、フル回転する。 (記者コラム・大林 幹雄)

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