【東東京】都小山台 69年ぶり4強進出 延長10回執念の4点

[ 2018年7月25日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念東東京大会準々決勝   都小山台6―4安田学園 ( 2018年7月24日    神宮 )

<都小山台・安田学園>最後の打者を打ち取り、ガッツポーズを見せる都小山台・戸谷
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 156球目で最後の打者を三ゴロに仕留めると、都小山台のエース戸谷はガッツポーズを決めた。都八高時代の1949年以来、実に69年ぶりの4強進出。「内角を攻めていけた」と汗を拭った。

 驚異的な精神力で激闘を乗り切った。1―1で迎えた8回1死。松永が放った左翼ポール際の大飛球が、ハプニングを呼んだ。

 ファウル判定。選手は合点がいかず、「審判に聞きたい」と声を上げた。福嶋正信監督も止めない。14年センバツ初戦、履正社戦の悔いがあった。満塁弾を浴びたが「100%、ファウル」と思っていた。「その時(審判のもとへ)行こうとした選手を止めて、言いたいことが言えなかったのが残っていた。今回は言ってこいと」。審判団は協議し、判定は本塁打に変わった。

 今度は安田学園ベンチが納得できない。選手を引き揚げさせて猛抗議し、審判団は再協議。結局、判定はファウルに戻った。勝ち越し点は、なくなった。

 その中で戸谷は冷静だった。「どうせファウルだろ、と思った」。9回は1点勝ち越した直後に追い付かれ、右ふくらはぎがつる窮地だった。それでも、続く2死二、三塁で4番・須藤を「今日一番の力」で空振り三振させ、延長10回の一挙4点を呼び込んだ。

 14年センバツでの姿に憧れて入学したナインが刻む新たな歴史。戸谷は「これまで通り一つ一つ勝つ」と静かに闘志を燃やした。

 ▼東京都高野連桜井昭夫審判委員長(8回の判定に)4人の審判の結論は本塁打としたが、安田学園から納得できないということで、控え審判に確認したところファウルではないかという意見だった。それも勘案し、最終的には正しい判断に戻せたと考えている。

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2018年7月25日のニュース