広島・広瀬 現役最後は代打で左飛も…バット貸した松山がV打

[ 2016年10月2日 05:30 ]

<広・ヤ>敬礼ポーズで胴上げされる広瀬

セ・リーグ 広島3―1ヤクルト

(10月1日 マツダ)
 16年に及ぶ現役生活のフィナーレ。広島・広瀬は、泣かないと決めていたが、あふれる涙を止めることはできなかった。

 「ケガの多かった自分ですが、そのたびにたくさんの方に何度も何度も支えられ、立ち上がることができました…」。続きがあったが、言葉に詰まる。3万1783人の声に励まされ「ファンの皆さんの声援は本当に頼もしかったです」と言葉をつむいだ。

 現役最後の打席は7回1死一塁、黒田の代打としてやってきた。14年8月23日阪神戦以来、2年ぶりの打席。カウント1ストライクから松岡の外角直球を強振した打球は、いい角度で上がったが、左翼フェンス手前で失速し左飛に終わった。

 「ちょっと詰まりましたね。狙ってたんですけどね。ただ、思いっきり振れました」

 勝利には隠れて貢献した。6回、同点とし、なおも2死一、二塁から松山が左中間に決勝の2点二塁打。「(試合前に)松山くんがいきなり“純さんのバットを使います”と言ってきてくれて。1、2打席目は凡退していたけど、ヒットが出たときに泣きそうになりましたね」と感無量の様子だった。

 8回から右翼守備に就いたが、打球は飛んで来なかった。「1球だけ来たらいいなと思ったんですけど、来なかったですね」と笑い飛ばした。

 今後は解説者として野球に携わる。最後は、トレードマークの敬礼ポーズで異例の2度に及ぶ胴上げ。計7度、宙に舞い、現役に別れを告げた。 (柳澤 元紀)
【試合結果】

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2016年10月2日のニュース