福留、23試合ぶり一発!守備でも懸命プレーでチーム鼓舞!

[ 2015年5月14日 05:30 ]

<ヤ・神>6回2死一塁、福留は右越え2ランを放つ

セ・リーグ 阪神7―5ヤクルト

(5月13日 神宮)
 遠ざかっていた勝利の女神を呼び寄せる一撃だった。2点リードで迎えた6回2死一塁からの第3打席。カウント1ボール1ストライクからの3球目だ。先発の新垣が投じた甘いスライダーに阪神・福留の体が素直に反応。失投を確実に捕らえた大飛球は台風一過の晴れ渡った夜空に舞い上がった。

 「(前打者の)マートンが粘ってヒットでつないでくれたし、ミスでもらった1点で終わることなく、いい形で得点できてよかった。(本塁打は)流れの中で出た結果」

 実に23試合ぶりとなる4号2ランで、新垣の息の根を止めた。経験が生んだアーチだった。前回4月30日のヤクルト戦(甲子園)では新垣に6回3安打1失点の好投を許した。自身も2打数無安打1三振。しかし攻略へ向けた準備は整えていた。「前回もスライダーが多かった。イメージはあった」。苦しめられたスライダーをこの夜は狙い打った。プロ12年目のベテランらしい技が光った打撃だった。

 「(すべてを)受け止めてやる。選手は暗くなっていない。気持ちを込めてやっていくだけ」

 低迷が続くチーム状況と同様に福留自身も苦しんでいた。前日12日の時点で5月の月間打率は・231。ただ現状を受け止めて前を向き続けた。若手に対しては言葉で奮起を促し、全力プレーでチームを鼓舞し続けた。

 この夜も7回1死二塁から上田が放った浅い飛球に対してダイビングキャッチを試みた。結果的に届かなかったが、懸命なプレーでナインを鼓舞した。「ハッスルし過ぎたかな。(勝利して)チームも、僕もいいきっかけになれば」。攻守での奮闘で連敗は3でストップ。百戦錬磨の背番号8が敵地で浮上へのきっかけをつかんだ。

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